燃費、走り、安全性能、全てが進化した「ホンダ 新型アコードハイブリッド」【徹底解説】(1/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
ハイブリッドのラインナップを豊富に揃えているホンダ
ハイブリッドの車種数が多いのはトヨタだが、ハイブリッドシステムのバリエーションの豊富さについてはホンダに軍配が上がる。
1.5リッターエンジンをベースにしたコンパクトカークラスだけをみても、CVTを組み合わせた「フリードハイブリッド」、2組のクラッチを備える7速DCTを搭載した「フィットハイブリッド」「ヴェゼルハイブリッド」とトランスミッションが異なり、さらにフィットハイブリッドはアトキンソンサイクル、ヴェゼルハイブリッドは直噴式とエンジンそのものも異なる。
「CR-Z」では、動力性能を高めるプラススポーツシステムが設けられ、6速MTも選択可能となっている。
最上級車種のレジェンドは、V型6気筒の3.5リッターエンジンをベースに前輪側は1個、後輪側には2個のモーターを左右に配置する。走行状態に応じて合計3つのモーターを使い分け、後輪側は2個のモーターの駆動力を調節することで旋回性能が高まるように工夫されている。
2013年の発売時、すでに燃費が「30km/L」に到達していたアコード
そしてホンダのハイブリッドといえば、アコードのハイブリッドシステムについても注目したい。
2013年6月に発売された現行アコードでは、直列4気筒の2リッターエンジンに発電用と駆動用のモーターを備え、エンジンは主に発電用モーターの作動に使われる。エンジンがホイールを直接駆動するのは高速巡航時のみで、通常はモーター駆動で走る仕組みだ。
となれば、エンジンは常に効率の良い運転が行えるため、車両重量が1,600kgを超えるLサイズセダンでありながら、JC08モード燃費は発売当初から30km/Lに達していた。
そしてアコードは、2016年5月26日に大幅なマイナーチェンジを実施して機能を幅広く向上させた。今回は、そんなアコードについて解説しよう。
(※充電機能を備えたアコードプラグインハイブリッドはリース専用車として用意されていたが、2016年3月に販売を終えている)
マイチェンでさらに進化した「i-MMD ハイブリッドシステム」
マイナーチェンジを受けたアコードで最も注目されるのは、i-MMDと呼ばれるハイブリッドシステムをさらに進化させたことだ。
主に発電機の駆動を行うアトキンソンサイクルの直列4気筒2リッターエンジンは、最高出力が107kW/145馬力(6200回転)、最大トルクは175N・m/17.8kg-m(4000回転)になった。従来型は105kW/143馬力(6200回転)、165N・m/16.8kg-m(3500~6000回転)だから、効率が少し高められている。
モーターは設計を一新。従来の丸型銅線から角型銅線に変更して、コイルの巻線を高密度化している。この変更でモーターの最高出力は従来の124kW(169馬力)から135kW(184馬力)に、最大トルクは従来型の307N・m(31.3kg-m)から315N・m(32.1kg-m)に、それぞれ引き上げられた。
システム最高出力(エンジンとバッテリーを含めたハイブリッド全体の最高出力)は、従来型が146kW(199馬力)、マイナーチェンジ後は158kW(215馬力)になる。駆動用電池は従来と同じくリチウムイオンで容量も1.3kWhと変わらないが、電池自体は一新して小型&軽量化が図られた。以上の変更により、車両重量が軽くなっている。
従来型はLXが1620kg、EXは1630kgだったが、マイナーチェンジ後は1580kg/1600kgだ。30~40kgの軽量化を達成した。
JC08モード燃費も向上。従来型は両グレードとも前述の「30km/L」だったが、マイナーチェンジ後はLXが「31.6km/L」になった。EXは「30km/L」で変わらないが、新たに設定された18インチタイヤ(235/45R18)を装着する。EXはグリップ性能を高めた上で、燃費数値の悪化を抑えた。
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