アメリカンプレミアムSUV/CUV 徹底比較(4/4)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:島村栄二
見た目にも乗っても感じる上質感
このクラスのプレミアムSUV/CUVというと、日本ではドイツ勢の人気が高いところだが、アメリカのビッグスリーから相次いで世に送り出されたプレミアムSUV/CUVが、そこに一石を投じるかもしれない。
どれも力作揃いである中でも、MKXが身に着けている上質感は目を見張るものがあり興味深い。プレミアムレザーやウォールナット・ウッドパネルなどがもたらす質感は、ドイツ勢にはない独特の雰囲気がある。
また、新感覚の操作系もユニークで面白い。ドライブフィールについても、最近のSUV/CUVがおしなべてスポーティさを強調したものが多い中で、MKXは落ち着いた上質な乗り味を身に着けていることも好印象だ。
モデルチェンジにより大いに内容が充実したにもかかわらず、価格が引き下げられたことも朗報。そして、まだ十分とはいえない、このクルマの認知度が少しでも高まるよう願いたい。
ジープブランドに期待されるもの
本来であれば、MKXとSRXクロスオーバーは直接的なライバル関係にあり、グランドチェロキーは少し違う位置にいる感もあるが、価格帯やプレミアムを謳う性格の面でも十分ライバルとなりうる素養を持ったクルマである。
4代目を迎え、すでに約20年も続いているモデルなので、グランドチェロキーという車名は、日本においても馴染み深い。ただし、もともと自身が開拓したプレミアムSUVというカテゴリーにおいて、ライバルの台頭により、同車はやや存在感の薄れてしまった感もなくはない。
そんな中で、ジープ車のフラッグシップとして、守るべきものは守り、新たに採り入れるべきものを採り入れて出来上がったのが、このクルマだといえる。視覚上のアイデンティティや悪路走破性などジープブランドへの期待に応え、さらには「ジープ初」を謳う新しい機構をいくつも投入し、加えて質感も大幅に高めたのが特徴だ。
ところで、レザーシート、パワーテールゲート、カーナビ等が不要という人にとっては、車両価格398万円というベーシックグレードの「ラレード」という選択肢もある。
「リミテッド」の100万円安で、これほどのクルマが手に入るというのは、非常に買い得感は高いと思う。
デザインが最大のポイント
数年前に打ち出した新しい方向性が受けているキャデラックを象徴する1台であり、最大のポイントは、やはりデザインだと思う。
SUVとして、あるいはクルマというもののデザインとして、こうしたアプローチがあったことには、あらためてハッとさせられた思いである。
2代目を迎えた同モデルについては、SRXとして確立したキャラクターを受け継ぎつつ、中身を合理的にすることで、これまでよりも大幅に低価格で提供されていることを歓迎すべきだろう。
また、今のところ左ハンドルのみの設定ではあるが、前述のとおり日本市場に対する配慮が見られるところも特筆できる。「ラグジュアリー」と「プレミアム」の2グレードが設定されており、ベーシックグレードでもラグジュアリーというくらいだから、それなりの装備が標準で付く。
ただし、両者の装備の差は50万円という価格差を補ってあまりあるように感じられる。せっかくキャデラックを買うのであれば、ここはひとつ上のプレミアムを狙いたいところだ。
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