ホンダ 新型フィットハイブリッド vs トヨタ アクア どっちが買い!?徹底比較(2/2)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
荷室の広さと使い勝手ではさらに差が付く。
従来型と同様、フィットは燃料タンクをフロントシートの下に設置するから荷室の床が低い。もともと容量にゆとりがあり、リアシートを床面へ落とし込むように畳めばフィットはコンパクトカーで最大級の荷室を確保することが出来る。アクアはシートアレンジが単純で、フィットのような多彩な機能は備わっていない。
こういった機能の違いに前述の価格差まで加えると、総合評価ではフィットハイブリッドが勝る。
アクアはダイレクト感のある運転感覚が魅力で、クルマ好きには受けそうだが、コンパクトカーのユーザーは多用途性を求める傾向が強い。比較検討されるとアクアは辛いところだ。
こうなるとアクアには、JC08モード燃費を40km/L前後まで引き上げたり、高速域にも対応できるミリ波レーダーを使った衝突回避の支援機能が求められるだろう。居住性や積載性はマイナーチェンジではほとんど改善できず、燃費性能と安全性能で優位に立つしかない。
フィットも衝突回避の支援機能として「シティブレーキアクティブシステム」をオプション設定するが、赤外線レーザーを使ったタイプだから作動は時速30km以下のみだ。そのためにサイド&カーテンエアバッグとセットで約6万円と価格を抑えるが、アクアとしては高速域のカバーで差を付けるしかないだろう。
一方、フィットで注意したいのは納期。
ディーラーでは8月上旬から受注を開始しており、ハイブリッドの比率が圧倒的に高い。9月に発表された後に試乗を行い、「シティブレーキアクティブシステム」を含んだ「セーフティパッケージ」を加えると、4~6ヶ月も待たされる心配がある。
半年も待てば、納車前にユーザーの愛車が車検を迎えるケースも生じるから、需要の先読みを入念に行って生産計画を立てて欲しい。
それにしてもフィットのフルモデルチェンジは、日本車全体の売れ行きに影響を与えそうだ。直接関係するのはアクアを筆頭にした1.3~1.5リッタークラスのコンパクトカーだが、小さなクルマに代替えするユーザーも従来以上に増えるだろう。
特にトヨタは、今のところ販売面ではアクアとプリウスに頼り切っている状態だが、それ以外の車種の充実も図って欲しい。
ホンダがフィットと軽自動車のNシリーズで攻めるなら、トヨタは趣味性も味わえる小型&普通車のワイドなバリエーションに力を入れて応戦すべきだ。
小さくて安く高機能なクルマが充実するのは、ユーザーにも環境にも良いことだが、そこに偏ると寂しい。ホンダも同じく、実用重視ならフィット/Nボックス/ステップワゴンの3車があれば大半のニーズに応じられるが、ホンダはそういうメーカーではないと思う。だから今後登場する軽自動車のスポーツクーペやNSXに期待がかかる。
クルマ好きのオジサンとしては、小さくて優れた買い得車が登場するたびに、嬉しい半面、ちょっと心配になってしまうのだ。
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