トヨタ 86 vs スバル BRZ 買うならどっち！？徹底比較(1/2)

86（ハチロク）とBRZ、一体どっちを買えばいいの！？

今、クルマ好きの間で盛り上がっているのが「トヨタ 86」と「スバル BRZ」の話題だ。エンジンやサスペンションからボディまで、基本部分を共通化した「姉妹車」だから、選択にも悩むと思う。

この2台を選ぶ時の判断基準は、2つある。

まず一つ目は“サスペンションの設定”。フロント側がストラット式、リア側がダブルウイッシュボーン式の4輪独立懸架という点は2車とも共通だが、セッティングが違う。走行安定性やハンドリングにも味付けの差があり、重要な判断基準になる。

そして、2つ目は“グレードやオプション装備の内容と価格”。両車とも複数のグレードを設定してオプション装備も設けるが、組み合わせは異なる。価格にも差があり、これも大切な判断基準だ。

デザインも異なるが、これは見る人の好みによるので、本稿では上記の2点を判断基準としたい。

ドリフトが容易な86（ハチロク）と走行安定性の高いBRZ

まずは走行安定性とハンドリングだが、86は機敏に回り込む回頭性を重視する。現時点で試乗しているのは試作車だから最終的な判断はできないが、コーナーの入口で軽くアクセルを閉じるだけで、後輪の横滑りを誘発する。

いわゆる“ドリフト走行”を楽しみたいユーザーには最適だ。

もちろん、横滑り防止装置が標準装着され、以前のクルマと違って大事に至る心配は少ないので、不安に思うことはない。

BRZも基本的には曲がりやすいタイプだが、セッティングは異なり、86に比べると走行安定性を重視する。操舵に対するクルマの動き方も自然だ。

従って、普段使いがメインのユーザーに幅広く推奨できるのはBRZ。

しかし一方で、ミニサーキットなどに出かけて横滑り防止装置をカットし、ドリフト走行を楽しみたいなら86で決まりだ。サスペンションに手を加えないノーマルの状態でも、簡単に後輪の横滑りを楽しめる。

その意味では、BRZに装着されるのがノーマルサスペンション。86ではドリフトを視野に入れたライト・チューンが施されていると考えれば良いだろう。

車両の性格としてはBRZの間口が広く、86はマニアックな方向性を打ち出している。