フォードが北米の乗用車市場から撤退!『マッドマックス』などフォード車が彩るアメリカ映画を振り返る
アメリカ映画やドラマなどで、フォードのセダン型パトカーやタクシーを見たことがある方も多いのではないでしょうか。主人公や重要人物が乗車するのはもちろん、背景に映り込むいわゆる“モブ車”として登場することも多く、見覚えのある方も多いと思います。
が、そのフォード製セダンに関するショッキングなニュースが入ってきました。今後制作される映画やドラマ内、もちろん現実世界においても、フォード製セダンの勇姿が見られなくなるかもしれません。
フォード、北米セダン市場からの撤退を発表
フォードは2018年4月25日の決算発表に合わせ、北米でのセダン販売から撤退する方針を明らかにしました。具体的にはフィエスタ、フォーカス、フュージョン、トーラスというセダン中心のモデルがラインナップ精査の対象として挙げられ、少なくともその中で中型のフュージョン、大型のトーラスといった車種は、次世代モデルへの投資が行われないことがすでに決まっているようです。
その後の展望は、マスタングを始めとするスポーツカー、フォーカス・アクティブ(来年発売予定のクロスオーバー車)などのSUVやトラック類にラインナップを絞る方針のようで、それ以外の乗用車の北米販売は、この先数年間で段階的に中止するというのです。
背景には利益の少なさか...SUVやトラック系車両は販売を継続
その背景は、フォードの構造改革の遅れと低収益性にあると指摘されています。日本でもセダン市場の縮小が叫ばれて久しいですが、その状況はアメリカでも同様のようです。
その一方、スポーツ車のマスタングやフォーカス・アクティブの2車種は継続して北米の製品にラインアップされます。SUVやクロスオーバー車、小型トラックなどは消費者の反応がよく、販売を継続する可能性が高いといわれています。
アメリカ映画に必ずと言っていいほど登場するフォード車
フォードといえばゼネラルモーターズ、クライスラーと並ぶビックスリーの一角を担う大手自動車会社であり、有名なクラウンビクトリアにトーラス、古くはLTDカントリー・スクワイアなど、アメリカ映画やドラマでよく見かける定番車をヒットさせてきました。
その中でも写真のフォード クラウンビクトリアは、パトカーやタクシーとして、ハリウッド映画に確実に登場します。あまりにも普通の外見なので意識したことがない人も多いかもしれませんが、写真を見ると、何かしらの映画で登場していたシーンを思い出す方も多いかもしれません。
※写真は映画『コップ・カー』のワンシーン。
フォード車の活躍が印象的な映画4選!
フォード ファルコン/インターセプター(映画『マッド・マックス』、1979年作)
荒廃した近未来世界で、妻子を暴走族に殺された警官マックスの過激な復讐劇を描いた本作。
冒頭からイエローカラーのフォード ファルコンXBセダン(インターセプター)が登場し、凶悪犯ナイトライダーの乗るホールデン モナーロHQを追跡します。主人公のメル・ギブソン演じるマックスが暴走車を追跡するため、エンジンをかけてゆっくりと脇道からでてくるシーンでは、トランクに描かれた白文字の『INTERCEPTOR』が青地に映えて印象的です。ちなみに両車ともに、いまとなっては珍しいV8エンジン搭載車!
後半では主人公マックスが暴走族と対峙するシーンがありますが、ここでは彼はすでに復讐の鬼と化しており、前半と比べて表情も険しいものになっています。また彼の心境を代弁するような黒一色のマシン、フォード ファルコンXB GTの存在感も強烈です。
※登場する車両はアメリカではなくオーストラリア・フォード製。
フォード ファルコン クーペ(映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』、2015年作)
27年ぶりに制作された『マッドマックス 怒りのデス・ロード』では、マックスの分身とも言える1974年式フォード ファルコンXBクーペが、ボロボロの状態で登場します。
文明崩壊後の世界で描かれる車とはどんなものなのか、前作と比較しながら見るのもおすすめです。
ちなみに悪役イモータン・ジョーの車は1959年式キャデラック ドゥビルで、V8エンジン車2台が連結されたもの(!)その他、ボディ全体にトゲを生やしたフォルクスワーゲン・ビートル、部隊を鼓舞するために荷台で大音量の演奏が行われるトラックなど、個性的な車両が多数登場します。
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フォード クラウン・ビクトリア(映画『コップ・カー』、2015年作)
まだ幼さが残る家出少年2人が見つけた一台のパトカーとして登場するのが、フォード クラウン・ビクトリア。ケヴィン・ベーコン演じるミッチ・クレッツァー保安官が乗っていたものですが、少年たちはこの車を盗んで、その場から去ってしまいます。
もちろん普通に考えたらパトカーを盗むという立派な犯罪行為なのですが、このミッチ・クレッツァー保安官の一癖ありそうな雰囲気がこの映画の見所で、ただ懲罰のためにこのパトカーを追うわけではないのが、ストーリーの面白い点。
アメリカらしい広大な草原を、もう一台のクラウン・ビクトリアがスピードを出して走り抜きます。運転する少年二人の無邪気さがこの後の展開と対照的で、観る者をドキドキさせるシーンです。この後、さきほどのマッド・マックスとは違う、じわじわと恐怖心に訴える展開に進んでいきます。
物語全体に漂う不安感を煽る、広い大草原や黄昏時の嵐がきそうな雲・鉄条網など、様々な情景が散りばめられているのが印象的です。
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フォード トリノ(映画『グラン・トリノ』、2007年作)
隣の家に続々と親戚が集まる様子を「ネズミどもが...」とツバを吐き捨てて言うのは、気難しく無口な主人公、ウォルト・コワルスキー(クリント・イーストウッド)です。彼はフォードの自動車工として働いていた過去を誇りに思っていますが、彼の息子はトヨタ ランドクルーザーに乗っているため、苦虫を噛みつぶしたような表情で息子家族が去っていくのを見ます。
ここに登場するフォード トリノは、アメリカの黄金時代(1960年〜1970年代)を代表する車です。ウォルトは1972年に購入した愛車トリノとビールを愛する日々を送っていましたが、「どうにもならん身内よりここの連中のほうが身近に思える」とウォルト自身も言っている通り、家族とうまく交流できず、次第に隣人の少年タオやその家族との交流を重ねていきます。そしてその矢先、彼らの関係性を大きく動かすある事件が起こります。
おすすめポイントの一つに、車庫内の充実した工具の数々が映る部分があります。車のメンテナンスが好きな方にはたまらない場面ではないでしょうか。
また、タオがガールフレンドとデートに行く時、普段はぶっきらぼうなウォルトが自身のトリノを使うように勧めるシーンがあります。トリノがでてくるのは数秒だけなのですが、その落ち着いた佇まいといい、しばし再生を止めて魅入ってしまうほどかっこいい車です。
フォード マスタング(映画『ブリット』、1968年作)
名優スティーブ・マックイーンが主演する刑事アクションの名作です。
正義感に燃える刑事が巨大な陰謀に立ち向かうという構図はある意味定番ですが、この映画が後世にまで語り継がれる理由になったのが、CGやセットを使わない、本物ならではの迫力あふれるカーチェイスシーン。刑事ブリットを追う殺し屋の乗るダッジ チャージャーR/Tと、ときに激しくぶつかり合い、ときに無謀なルートを突っ切ってのチェイスを繰り広げます。
当時珍しかった車載カメラを多用した映像は、観客をハイスピードで走り回る2台の車両の中に引き込み、そのスリルを追体験させるものでした。その演出は、後のアクション映画に多大な影響を与えました。
ちなみに劇中に登場したダークグリーンのマスタングですが、後にフォード社によって同じカラーの復刻版が発売されることとなります。
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