竹岡圭のドライブvol.27 雨でも楽しめる小田原(4/4)

  • 筆者: 竹岡 圭
  • カメラマン:原田淳
竹岡圭のドライブvol.27 雨でも楽しめる小田原
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ボーラ美術館

すっかりお腹がいっぱいになったところで、ポーラ美術館へと向かいます。そう、仙石原のお目当ては、ココだったんですよ。常設の19世紀フランス印象派の展示もそうですが、9月17日まで「ピカソ5つのテーマ」と題して、パブロ・ピカソ展をやっているんです。天才の名を欲しいままにした、20世紀最大の画家のひとりピカソですから、やっぱり見ておかないと…ってね!

「青の時代 バルセロナーパリ」「キュビズムの聖地 オルタ・デ・エブロ」「ピカソとブラック 静物」「聖愛と俗愛 ピカソと女性」「ピカソ、スペインの伝統」という5つのテーマを通して、ピカソはもちろんブラックやセザンヌの作品を合わせた50点もの展示は、かなり見ごたえがあります。

中でも面白かったのが「海辺の母子像」の絵の謎を紐解いたもの。この絵自体、私は大好きで、自分へのお土産にポストカード買っちゃったくらいなんですが、X線を通すとなんと下には違う絵が隠れているんですって。とはいえ、ダヴィンチ・コードのような秘密めいた、謎めいたものではなく、まだ若かったピカソが、カンバスを買うお金がふんだんになかったためと予測されるそうなんですが、すごく興味深いものでした。

もちろんピカソ以外にも、ルノワールやゴッホ、セザンヌといった有名どころの絵や、日本の洋画、日本画、東洋陶磁、ガラス工芸、西洋&日本の化粧道具、テケ族のトルクメンの装身具などなど、約9500点が展示されているので、ゆっくり鑑賞すれば丸一日がかりになるかもしれません。

そして、この建物もすごく素敵なんです。富士箱根伊豆国立公園内に建てられているので、自然環境への調和を図り、深い森の中に埋没されるように設計されているんですね。76mのすり鉢状構造体を基礎として、しかも直接地面に建っているのではなく、巨大なスプリングで支えられているという珍しい構造。わかりやすく言うと、建物全体がトランポリン状態っていう感じなんですって。これが、森の改変面積を最小とし、高さを抑え、そして人と作品を地震の被害から守る全館免震構造というものらしい。もし地震がきたらポーラ美術館の中へ逃げ込めば、いちばん安全とは本当の話だそうですよ。

まぁ、そんな建築方法もスゴイんですけど、なんたってこのポーラ美術館は見た目がキレイなんですよ。ガラスが多用された作りになっているので、ちょっと足を踏み入れただけで、柔らかい日差しに包まれているような気分にさせてくれるんです。そして周りは、フィットンチッドやマイナスイオンたっぷりの心地よい空気と、目に眩しいくらいの緑溢れる森。いうことなしのロケーションなんですよね。

そんなポーラ美術館のカフェ「TUNE」で再びおやつタイムな私。また~?って声が聞こえてきそうですが、頭使うと糖分が欲しくなるんですってば。チョイスしたのは、見る、聴く、味わう…五感で楽しむピカソ5つのテーマのひとつとしてTUNE内に設けられているスペイン風カフェ「エルス・シン・ガッツ(五匹の猫)」で企画されている「スペインのおやつの時間」というメニュー。ちなみにこのカフェの名前はピカソが通ったカフェ「4匹の猫」にちなんだものなんですって。

「スペインのおやつの時間」の中味はスペインのコーヒーとスウィーツのセット。中でも、甘酸っぱくスッキリとした味わいのバレンシアオレンジのムースは、甘いモノが苦手な人にもオススメできる一品です。

もうすっかり気分はスペイン(って、行ったことないんだけどね…)になったところで、ミュージアムショップへと向かいました。日頃のストレスを発散するかのごとくお買い物へ。そこらのミュージアムショップとは違う納得の品揃えで、ついついお財布のヒモが緩んじゃいます(自制心を保つのが大変でした…)。

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竹岡 圭
筆者竹岡 圭

OLを経て、自動車専門誌を皮切りに、モータージャーナリスト活動を開始。国内外のレース、ラリーなど自らモータースポーツ活動に関わりながら、海外のモーターショーを精力的に回るなど、なにごとにも積極的に取り組んできた結果、近年は一般誌、女性誌、Web媒体、新聞、TV、ラジオなど、その活動はとても多彩なジャンルに広がっている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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