ダイハツ 新型トール 対談企画 ~コンパクトカーに拘るダイハツが提唱するハイトワゴンのあり方とは?~(1/3)

  • 筆者:
  • カメラマン:オートックワン編集部/小林岳夫
ダイハツ 新型トール 対談企画 ~コンパクトカーに拘るダイハツが提唱するハイトワゴンのあり方とは?~
ダイハツ 新型トール 対談企画 ~コンパクトカーに拘るダイハツが提唱するハイトワゴンのあり方とは?~ ダイハツ 新型トール 対談企画 ~コンパクトカーに拘るダイハツが提唱するハイトワゴンのあり方とは?~ ダイハツ トール カスタムGターボ“SA II” ダイハツ トール カスタムGターボ“SA II” ダイハツ トール カスタムGターボ“SA II” ダイハツ トール カスタムGターボ“SA II” ダイハツ トール カスタムGターボ“SA II” ダイハツ トール カスタムGターボ“SA II” 自転車を積むとき等に便利な「多機能デッキボード(防汚シート付)」 シートバックテーブル シートバックテーブル 画像ギャラリーはこちら

新型トールの魅力やコンパクトハイトワゴンの在り方について、渡辺陽一郎と藤島知子が語る

ダイハツ トール カスタムGターボ“SA II”

ダイハツ トール。

コンパクトハイトワゴンというカテゴリーを、また一段と大きく進化させたクルマが誕生した。 日本は今や、このサイズの車への需要は高まる一方だ。

ミニバンに代わるニュースタンダードとして、すべてにおいてちょうどいい大きさと、リーズナブルな価格設定、そして装備面でも細かな創意工夫が施された充実の内容に、平均的な所得層の多くの人は、食指を動かされた。

ダイハツ自体、軽とコンパクトカーへ並々ならぬ拘りをもっていることは今更説明するまでもない。あのトヨタがダイハツを傘下に収めたのは、これからの日本の自動車市場を鑑みてコンパクトセグメントの優位性を重視し、「小型車に拘り続けるダイハツ」の手を借りて自社ラインナップを強化していくことを最良と考えた。つまりトヨタは、それだけダイハツの車づくりに魅力と重要性を感じているといえる。

ダイハツ 新型トール 対談企画 ~コンパクトカーに拘るダイハツが提唱するハイトワゴンのあり方とは?~

今回もトヨタは、このダイハツ トールをベースとした「ルーミー/タンク」というコンパクトハイトワゴンを導入している。

一体、ダイハツ トールにはどんな魅力が隠されているのか。そして今後の日本の自動車市場にコンパクトハイトワゴンは、どういった存在として君臨していくのか。

モータージャーナリストの渡辺陽一郎と藤島知子が、自らの見地と分析から、ダイハツのこれまでの車づくりを基に、早春の東京青山はオートックワン本社でトールの魅力と今後の在り方について、様々な角度から語ってもらった。

飛び道具的なものこそ無いものの、すごく大事な部分を磨き上げた

(オートックワン編集部):ダイハツから新たにハイトワゴンの「トール」というモデルが登場しました。まず「トール」に触れる前に、お二人がこれまでダイハツのクルマをご覧になってきて思い入れのあるクルマなど教えてください。

藤島知子氏

(藤島知子 以下藤島):私が1番驚いたのは「ムーヴ」ですね。現行モデルでは、軽自動車でここまで基本性能を上げてきたのかと驚きましたね。

「ムーヴ」の試乗会では、石畳を走る機会があり、ゴツゴツと路面から入力がある厳しいコンディションでしたが、普通だと軽自動車は軽いので跳ね返されてガタガタとハンドルにくるもの。でも、そういった部分も『あ、何かこの車すごいしっかりしている』というのが、感触的に伝わってきました。

車の基本性能は、すごく目に見えにくくて、お客さんに伝わり難い部分ですが、「ムーヴ」は、僅かにハンドルを切ればスーッと思い通りに車の向きを変えることができ、ちょっとしたコンビニの段差でも車が揺れにくかったのを憶えています。あとはグルグル登っていく立体駐車場等でも気になるグラつきがない。

そういった運転のしやすさが安心感に繋がっていくという意味では、飛び道具的なものこそ無いものの、すごく大事な部分を磨き上げたなという印象がありましたね。

渡辺陽一郎氏

(渡辺陽一郎 以下渡辺):僕は、2代目の「ミラ」がすごく印象に残っていますね。今おっしゃった様な事が、あの時代の水準としてはかなりしっかり作り込まれていた。

操舵感等、今の車に比べたらレベルは勿論低かったけれど、それでもハンドリングは切ったらきちんと曲がり、車が寄せやすいといったところ等が、かなりしっかりしていた。そのあたりのDNAが今のモデルにも脈々と受け継がれていることを感じますね。

コンパクトカーの場合、ハイトワゴンが究極の形

(オートックワン):では、そんなダイハツのDNAを受け継ぐコンパクトハイトワゴン「トール」が新登場したわけですが、そもそもハイトワゴンという車のジャンルは、ここ10年ぐらいで誕生したものと思います。その背景や、現在までの流れに対して、お二人はどのような印象をお持ちでしょうか?

藤島知子氏

(藤島):単純にハイトワゴンというジャンルができて、ドアが変わったなという印象がありますね。スズキ「ソリオ」などはスライドドアを出していましたけど、それ以前のこのクラスのモデルは比較的スイングドアのモデル、スポーティなモデルが多かったと思いませんか?

(渡辺):そうですね、正におっしゃる通りです。現在のハイトワゴンモデルは、スライドドアの付いたものが多いですね。

スライドドアは、直線基調のボディでないと成り立たないので、それをコンパクトカーに落とし込んできたということは、言い換えれば実用性が高まってきた、広い車内が得られるようになってきた、というのがまずあると思います。

(藤島):実に日本人らしい進化ですよね。

スペースで言うと、道も狭いし駐車場も狭いから、まずボディは大きくしたくない。でも室内空間や便利さは欲しい。子育て中の方にとっては、スライドドアだったら仮に駐車場で子供が誤って隣の車にドアパンチすることもない。ニーズの高まりが反映されていると思います。

渡辺陽一郎氏

(渡辺):それともう1つ、コンパクトカーの場合、ハイトワゴンが究極の形なのではないかと私は考えます。

運転しやすい為にボディをコンパクトにすると、当然室内空間も狭くなる。それで、以前はおっしゃっていたように、それをスポーティな方向に持っていき、キビキビ走るのだから室内空間やリアシートは狭くても良いだろうとしていた。

でもそこで、そういう見方じゃなく、大きいものを小さくして、取り回し性や経済性・価格を下げて、尚且つ、ミドルサイズのセダンと同様に使える様にするにはどうした良いのかという話になった。

そして、背を高くして、室内空間を長さや幅ではなく、“高さ”で稼ぐという方向性になってきたのが、1990年代の半ばくらい。

ダイハツの場合だと「パイザー」といったクルマが出てきた辺りからその様な流れが生まれた。さらに、直線基調で背が高ければスライドドアが付けられるということで、スライドドアが採用されはじめた背景があります。

ですから、スライドドアは空間効率の優れた実用性の高いコンパクトカーが求められるようになってきたという1つの大きな流れの象徴なのだと考えます。

ダイハツ 新型トール 対談企画 ~コンパクトカーに拘るダイハツが提唱するハイトワゴンのあり方とは?~

(藤島):その様な実用性・利便性は、おそらく一般のユーザーには、軽自動車で背の高いダイハツ「タント」等のモデルや、もう1つのラインとしては3列シートを備えたミニバンですね。

でも、トヨタ「ノア/ヴォクシー」、ホンダ「ステップワゴン」、日産「セレナ」といったミニバンだと、サイズがすごく大きいと思って運転しているお母さんも多いのではないかと思います。

そういった意味では、このダイハツ「トール」等のハイトワゴンといったモデルはそこまで大きすぎない。でも軽ほど室内は狭くない。そのちょうど良いところに、このクラスのスライドドアの意味というのが出てきたのかなと思いますね。

「トール」の面白かった点は、使い手のライフスタイルを考えた上で車を作り上げて来たというのが、当たり前のようで新しいなという印象がありますね。

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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