ムーヴキャンバスのほうが実はお得? 新型ムーヴとムーヴキャンバスのおすすめはどっち?

  • 筆者: 渡辺 陽一郎
  • カメラマン:茂呂 幸正/森山 良雄/雪岡 直樹/ダイハツ工業
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2025年6月に発売された新型ムーヴ。後席スライドドアを搭載して復活したことで、「結局、同じダイハツのムーヴキャンバスとどっちがいいの?」と迷っている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、カーライフ・ジャーナリストの渡辺 陽一郎さんが、新型ムーヴとムーヴキャンバスの主な違いを徹底解説します。さらにライバル車のスズキ ワゴンRスマイルも交え、用途や趣向に合う最適な軽ハイトワゴンをご紹介します。

目次[開く][閉じる]
  1. 新型ムーヴとムーヴキャンバスの違いは見た目だけ?
  2. ムーヴキャンバスは実質5万円お得? 標準装備の違いとは
  3. 新型ムーヴには便利な「置きラクボックス」がない!?
  4. 走りが優れている? 新型ムーヴを選ぶメリットは
  5. 燃費を重視するならスズキ ワゴンRスマイルも要検討
  6. あなたに「本当に合う」軽ハイトワゴンはどれ?

新型ムーヴとムーヴキャンバスの違いは見た目だけ?

現在の軽自動車市場は、全高1700mm以上のスーパーハイトワゴンが主流です。ホンダ N-BOX、スズキ スペーシア、ダイハツ タントなどがその代表例として挙げられます。

一方で、かつて人気を博した全高1600mm〜1700mmのハイトワゴン、例えばダイハツ ムーヴやスズキ ワゴンRは販売が低迷し、ムーヴは2023年に一度生産を終了するほどでした。

しかしその間、同じハイトワゴンでもスライドドアを備えたダイハツ ムーヴキャンバスやスズキ ワゴンRスマイルが登場し、安定した人気を集めています。

そんな中、新型ムーヴが2025年6月にフルモデルチェンジを果たしました。新型ムーヴの大きな特徴は、後席ドアをこれまでの横開き式からスライド式に変更した点です。エンジンやプラットフォームも共有されており、ムーヴキャンバスと多くの部分が共通します。

この変更により、新型ムーヴは、同じく全高が1600mm〜1700mmでスライドドアを持つムーヴキャンバスと多くの部分で共通します。実際、エンジンやプラットフォームも共有されています。

また新型ムーヴは、ムーヴキャンバスと全長やホイールベース(前輪と後輪の間隔)、2WDモデルの全高、前後のシート間隔、頭上・足元の空間もほぼ同じです。

フロントウィンドウやAピラー(フロントガラスとフロントドアの間にある柱)の角度など、ボディの造りこそ異なりますが共通点も多く、まさに「着せ替え」のような関係性と言えるでしょう。

ムーヴキャンバスは実質5万円お得? 標準装備の違いとは

新型ムーヴは、スライドドア付き軽自動車としては最も安価な価格帯から設定され、特にLグレード(2WD)は唯一130万円台に収まる点が魅力的です。しかし、実用装備のバランスで比べるとどうでしょうか。

両車を同じGグレードで比較してみましょう。新型ムーヴ Gグレード2WDは171万6000円、ムーヴキャンバス Gグレード 2WDは175万4500円です。

ムーヴキャンバスは新型ムーヴに比べて3万8500円高いですが、以下が標準装備となっています。

ムーヴキャンバス Gの標準装備例(新型ムーヴではオプション)

・360度スーパーUV&IRカットガラス

・運転席&助手席シートヒーター(合計3万3000円相当)

・右側スライドドアの電動機能(5万5000円相当)

これらを合計すると、新型ムーヴにオプション設定されている実質8万8000円の装備がムーヴキャンバスに標準装備されていることになります。

すなわち、新型ムーヴよりも3万8500円高いですが、実質的にムーヴキャンバスの方が約5万円割安ということになります。

加えて、ムーヴキャンバス Gグレードには保温機能付きの「ホッとカップホルダー」も標準装備されます。

これらの装備の価値を合計すると、ムーヴキャンバスは新型ムーヴに比べて約10万円も買い得と言えるかもしれません。

燃費はムーヴキャンバスがわずかに優位

燃費性能では、ムーヴキャンバス Gグレード(2WD)が22.9km/Lなのに対し、新型ムーヴ Gグレード(2WD)は22.6km/Lと、ムーヴキャンバスがわずかに優位です。

新型ムーヴには便利な「置きラクボックス」がない!?

さらに、ムーヴキャンバス Gグレードには新型ムーヴにはない「置きラクボックス」が備わります。これは後席の下に引き出し式の収納設備で、バスケット状になることで走行中に荷物が倒れにくいのが特徴です。

ただし、置きラクボックスには注意点もあります。後席に収納があるため、座面の柔軟性がやや不足し、座り心地が劣る場合があります。床と座面の間隔も狭くなるため、足を投げ出すような姿勢になりがちです。

また、後席を小さく格納できないため、シートアレンジは背もたれを前に倒すのみとなり、荷室の床に段差ができてしまう欠点があります。

新型ムーヴの後席は、基本的にムーヴキャンバスから置きラクボックスを省いた設計です。そのため、後席の座り心地や荷室のアレンジに関しては、ムーヴキャンバスの欠点を引き継いでしまっていると言えるでしょう。

この点では、実は先代ムーヴの方が優れていました。先代から新型へ乗り換える際は、後席の座り心地をしっかり確認することをおすすめします。

走りが優れている? 新型ムーヴを選ぶメリットは

それでは、新型ムーヴを選ぶメリットはないのでしょうか?

実は、新型ムーヴはムーヴキャンバスに比べてサスペンションが少し硬めに設定されており、走行中のボディの傾きが抑えられています。ステアリング操作に対する反応も正確で、より運転を楽しめる傾向が見られます。

特に、ターボエンジンのRSグレードには専用の足回りセッティングが施され、ショックアブソーバーも専用タイプを採用。これにより、運転感覚がさらに機敏に仕上げられています。

高速走行時の直進安定性も新型ムーヴの方が優れており、高い速度域での安心感があります。

一方、ムーヴキャンバスはステアリング操作の反応はやや穏やかですが、乗り心地は柔軟で街中での快適性が高いのが特徴です。

幅広い層に受け入れられる外観・内装も魅力

外観、内装の好みも重要な要素です。ムーヴキャンバスは女性をターゲットにした可愛らしい外観、内装が特徴的ですが、これは万人向けではありません。

一方で新型ムーヴは外観、内装のデザインがより幅広い層に受け入れられるでしょう。

また、新型ムーヴ Gグレードには右側スライドドアの電動機能がオプション設定(5万5000円)となっているため、価格を抑えたい人にとっても最適です。

今後、新型ムーヴには両側電動スライドドアやスーパーUV&IRカットガラスなどを標準装備しつつ、価格を抑えた特別仕様車が登場する可能性も考えられます。

燃費を重視するならスズキ ワゴンRスマイルも要検討

新型ムーヴ、ムーヴキャンバスで迷っている方は、スズキ ワゴンRスマイルを選択肢に入れても良いでしょう。

ワゴンRスマイルの買い得グレードは「ハイブリッドS」(176万6600円)で、マイルドハイブリッド搭載により、WLTCモード燃費は25.1km/Lと優れた燃費性能を誇ります。

運転支援機能も充実していますが、新型ムーヴ Gグレードが持つ「アダプティブドライビングビーム(※)」やアルミホイールなどは装着されません。装備の充実度と価格のバランスでは、新型ムーヴ Gグレードが優位性を持っています。

(※)「アダプティブドライビングビーム」は、ハイビーム走行中に先行車や対向車を検知すると、その部分を自動的に遮光し、他の車両への眩しさを軽減しながら、自車の視界を確保する機能です。

あなたに「本当に合う」軽ハイトワゴンはどれ?

新型ムーヴ、ムーヴキャンバス、ワゴンRスマイル。同じ軽ハイトワゴンのスライドドア搭載車でも、それぞれに明確な特徴があります。

おすすめポイントと車種

・実用性や収納、コストパフォーマンスを最重視するなら「ムーヴキャンバス」

・より万人向けのスタイリングや走行性能、特にターボモデルの操縦安定性を求めるなら「新型ムーヴ」

・優れた燃費性能や、マイルドハイブリッドによる滑らかな走りを重視するなら「ワゴンRスマイル」

最終的には、それぞれの車種を実際に見て、試乗し、あなたのライフスタイルや何を優先するかによって最適な一台は変わってきます。ぜひ、気になるモデルを乗り比べてみてください。

【筆者:渡辺 陽一郎 カメラマン:茂呂 幸正/森山 良雄/雪岡 直樹 画像提供:ダイハツ工業】

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新車価格:
135.8万円202.4万円
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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

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監修者MOTA編集部

MOTA編集部は自動車に関する豊富な知識を持つ専門家チーム。ユーザーにとって価値のあるコンテンツ・サービスを提供することをモットーに、新型車の情報や、自動車の購入・売買のノウハウなど、自動車に関する情報を誰にでも分かりやすく解説できるように監修しています。

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