ダイハツ イース 試乗レポート/松下宏(1/2)

  • 筆者: 松下 宏
  • カメラマン:小林岳夫/松下宏
ダイハツ イース 試乗レポート/松下宏
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e:Sテクノロジーが実現した30km/Lの低燃費

この秋、ダイハツからイース(仮称)が発売される。それに先立ってe:Sテクノロジーを開発したことが発表された。

それによると、秋に発売されるイースではe:SテクノロジーによってJC08モードで30km/L、10・15モードでは32km/Lを達成する見込みだという。

先に発売されたマツダ・デミオが、SKYACTIVテクノロジーによって10・15モードで30km/Lのガソリン車として最高の燃費を実現したばかりだが、イースによって早くもそれが塗り替えられることになる。

ハイブリッドのようなコストの高い電気デバイスを追加しなくても、内燃機関の改良でまだまだ燃費を良くすることができることを示している。

最初にイースが仮称であると書いたのは、東京モーターショーに出品されたコンセプトカーにイースという名前が付けられていたが、市販車ではイースになるかどうかはまだ発表できないとしているためだ。

イースのままで発売されるか、あるいはエッセのフルモデルチェンジとなるか、それとも全く別のクルマで登場するか、お楽しみにということだった。

東京モーターショーの会場でコンセプトカーのイースに搭載されていたのは2気筒エンジンで、ボディも全長を短めにした3ドア車だった。

この秋に発売されるクルマは軽自動車規格に合わせた一般的な5ドアボディに3気筒エンジンを搭載している。

コンセプトカーとは違うので、単純にイースという名前には決まらなかったようだ。エネルギー・セービングを意味するe:Sテクノロジーは単にエンジンだけの技術ではない。

マツダのSKYACTIVがそうだったように、エンジンとトランスミッションを合わせたパワートレーン、軽量化を進めたボディ、エネルギーマネジメントなどの合わせ技によるものだ。

中心となるのはもちろんエンジンで、圧縮比の向上やi-EGRの採用、噴射装置の改良、メカニカルロスの低減などを図っている。CVTは伝達効率の低減とギア比のハイギアード化などを図った。

ほかにボディの骨格だけで30kg、ほかの部分も合わせると60kgの軽量化や、改良型のエコアイドル(アイドリングストップ機構)の採用、エンジンルーム内の熱マネジメント、走行抵抗の低減、エコ発電制御などなどを積み重ね、トータルで30km/Lを達成した。

これまでの低燃費車というと、とかくトルクのないスカスカのエンジンに、ギア比を高めたトランスミッションを組み合わせたものが多く、アクセルを軽く踏んだのでは必要な加速が得られないため、ついつい踏みすぎになり、結果として実用燃費が悪くなるような低燃費車が多かった。

さらに転がり抵抗の低減ばかりを狙ったグリップ性能の低いタイヤを組み合わせるため、乗り心地が悪い上に雨天時には怖くて乗れないようなクルマもあった。

今回のe:Sテクノロジーでも、当然ながらそうした手法を採用している部分はあるのだが、軽自動車の規格の中でバランスを考慮したクルマ作りがなされていて、秋に発売されるイースは必ずしも走りの鈍い低燃費車にはならないとの期待が持てる。

それは軽自動車のボディで60kgというかなり大幅な軽量化がポイントだ。

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松下 宏
筆者松下 宏

自動車そのものはもとよりクルマに関連する経済的な話題に詳しい自動車評論家。新車、中古車を含めてユーザーサイドに立った的確な購入アドバイスを語ることで定評がある。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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