BMW アクティブハイブリッド X6 試乗レポート(1/3)
- 筆者： 岡本 幸一郎
- カメラマン：茂呂幸正
「世界でもっともパワフル」なハイブリッド
2010年7月より予約注文が開始されていたアクティブハイブリッドX6が、ようやく日本上陸をはたし、ドライブする機会に恵まれた。
1490万円という価格設定は、なんとX6Mと同一。
ちなみに、X6 xDrive50iが1098万円、X6 xDrive35iが856万円だから、いずれにせよかなり高価であることには違いない。なお、日本導入モデルもハンドル位置は左のみとなる。
このクルマの生まれた背景には、いろいろな事情が見え隠れするが、ようするに欧州ですでに決まっているCO2排出量規制、すなわち燃費向上をハイブリッドの力により克服するというのが大命題だったと見ていいだろう。
その燃費について、執筆時点では日本でのデータは公表されていないが、ヨーロッパ仕様値（NEDC測定値）では、xDrive50iに対し、約20％の燃料消費率およびCO2排出量の削減を達成したとのこと。
同時に最高出力19％、最大トルク30％の向上をはたしたというから、動力性能も相当なものだ。
実際、ガソリンエンジンを積むX6の上級グレードに搭載される4.4リッターV8ツインターボに、2つの電気モーターと高性能なニッケル水素バッテリーを組み合わせた「世界でもっともパワフル」を謳うハイブリッドシステムは、システムトータルで最高出力357kw［485ps］、最大トルク780Nm［79.6kgm］という強力なスペックを誇る。
まさに、「よりクリーンに、よりパワーを。」を標榜する、「BMW EfficientDynamics（エフィシェントダイナミクス）」の哲学を具現化したクルマである。
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