BMW 7シリーズ 海外試乗レポート(4/4)

BMW 7シリーズ 海外試乗レポート
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やはりBMWはドライバーズシートが特等席

試乗2

せっかくのロングボディ・モデルゆえ今回のテストドライブでは、パートナーにステアリングを任せ、フロントヘッドレスト後ろ側に組み込まれたAVシステムに目をやりながらのゴージャスな“ショーファー・ドリブン”にもトライをしてみた。

が、そこはやはりBMW車。楽に脚が組めるほどのゆとりあるレッグスペースが用意されても、まるでコンサート・ホールのごときサウンドを発するハイパワー・オーディオが設定されても、そこでは「やはり特等席はドライバーズ・シート」というのを再確認する事に。

確かに、ボディサイズは大きいし重量も重いので、3シリーズを操るほど軽快に山道を駆け巡るというわけにはいかない。が、リアシートに座る大切なゲストを降ろした後に、「ちょっとだけ“自分の時間”を堪能する」という密かな楽しみが、このフラッグシップ・サルーンには用意されているのだ。

もちろん、そんな部分に価値を見い出すという人は日本の7シリーズ・ユーザーにはごく少数かも知れない。ましてや、敢えてロングボディを選ぶオーナーの殆ど100%は、「リアシートに身を委ねる事」を前提にしているに違いない。

けれども、そんなモデルでさえなおドライバーズ・シートを優勢に考えるのがBMW車の真髄。そうした意味では、「最もBMW車らしくある1台」がこのモデルなのかも知れない。

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河村 康彦
筆者河村 康彦

1960年東京生まれ。工学院大学機械工学科卒。モーターファン(三栄書房)の編集者を経て、1985年よりフリーランスのモータージャーナリストとして活動を開始し、現在に至る。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー選考委員 などを歴任。記事一覧を見る

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