ベントレー・コンチネンタルGT V8 試乗レポート/金子浩久(2/3)

  • 筆者: 金子 浩久
  • カメラマン:オートックワン編集部
ベントレー・コンチネンタルGT V8 試乗レポート/金子浩久
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静粛性が高いのもV8から受けた好印象のひとつ

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V8に乗り換えてまず最初に顔を出すGTとの違いは、走り出す際の姿勢だ。V8はエンジン重量の軽さから、ノーズが持ち上がる量がGTよりも少し多い。4輪駆動のトルク配分はGTもフルモデルチェンジの際にV8と同じ40対60に改められたから、重量の違いによるものだろう。ノーズは持ち上がるが、テールの沈み込みはどちらもほとんど感じ取ることはなかった。

エンジンパワーの違いによる120km/hまでの到達距離と時間の差は、ホンのわずかだった。厳密に測定すればそれなりの数値の差は存在するのだろうが、欠乏感はなかった。 静粛性が高いのもV8から受けた好印象のひとつだ。

次のスラロームで印象的だったのは、GTCの上質な乗り心地だ。コンチネンタルGTの4座席コンバーチブル版であるGTCは、そのボディ構造ゆえにGTよりも175kgも重い。その重さが重厚な乗り心地を生み出している。細かな突起や舗装のつなぎ目などをタイヤが乗り越えてもそれに反応して突き上げを伝えてくるのではなく、押しつぶし、ドライバーに伝わってくる前の段階のどこかで打ち消してしまっているかのようにスムーズそのものなのである。

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金子 浩久
筆者金子 浩久

モータリングライター 1961年東京生まれ。 自動車と自動車に関わる人間について執筆活動を行う。主な著書に、『10年10万キロストーリー』(1~4)、『セナと日本人』、『地球自動車旅行』、『ニッポン・ミニ・ストーリー』、『レクサスのジレンマ』、『力説自動車』など。記事一覧を見る

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