プリウスの燃費向上テクニック2

プリウスの燃費向上テクニック2
トヨタ プリウス トヨタ プリウスのエネルギーモニター 画像ギャラリーはこちら

プリウスの燃費向上テクニック2

プリウスにはガソリン車とは違う、特別な燃費テクニック(?)があると知り合いから聞いたのですが、それは本当なのでしょうか。

もしあるのならどんなものなのか、ぜひ教えてほしいです。(フォーエバーさん)

其の疑問、「MJブロンディ」がお答えいたします!

確かにあります。プリウスの燃費向上テクニックは、通常のガソリン車に比べるとはるかに複雑で奥が深く、その分やりがいがあります。ちょっと高度なテクですが、もし実行する余裕があったら、試してみてください。

トヨタ プリウスのエネルギーモニター

まず大事なのはエネルギーモニター。これをチラチラ眺めて、現在のパワーユニットの稼働状況を把握するようにします。要は現在エンジンとモーターが動いているかどうかを、常にドライバーが把握するように心がけるのです。

まず発進では、可能な限り低速トルクに優れる電気モーターを使います。

プリウスはモーターとエンジンの両方を積んでいますが、発進に関しては、回転数ゼロから最大トルクを発生できる電気モーターの超得意分野。逆にエンジンにとっては一番の不得意分野(=燃費が悪い)。なので、できるだけモーターにやらせたい。

そこで、発進ではエンジンがかからない範囲を守ってアクセルを踏み込みます。深めに踏み込むと、強い発進加速を望んでいると判断してエンジンがかかってしまうので、そっと踏みます。

モニターでエンジンからオレンジの矢印が流れ出したらエンジン始動ですから、アクセルの踏みすぎです。その範囲を体で覚えて行きましょう(あくまで後続車に迷惑がかからない範囲で)。

そのまま、できれば時速20~30kmまで、モーターだけで加速します。

トヨタ プリウス

その後自動的にエンジンがかかるので、それからはアクセルをやや深く踏み込んで、できるだけ早く巡航速度に乗せます。これは通常のガソリン車と同じですね。

目的の速度に達したらアクセルを戻し、あとはなるべくエンジンがかからなように、微妙なアクセルコントロールを心がけて走ります。

2・3代目のプリウスにはEVモードがあり、これをONにすると一定距離、モーターだけで走行できますが、使わない方がトータル燃費は向上します。EVモードは静かに走りたい時用だと考えてください。

プリウスは、アクセル開度によって、エンジン停止+モーター中立のオールニュートラル状態、つまりマニュアル車におけるニュートラル走行をすることができます。この時エネルギーモニターは、どこにも矢印が出ない、空白状態で表示されます。

プリウスはクルマ全体が極めて転がり抵抗が少なく設計されているので、この状態だとまるで鉄道のように、驚くほど長い距離を空走してくれます。交通の先を読んで、なるべく長い距離、惰性で走りましょう。

赤信号などで停止に向かう場合は、アクセルをOFFにして最大限電力を回生しつつ停止します。プリウスは、軽めのブレーキなら減速エネルギーをすべて充電に回せますが、強く踏みすぎると通常のフットブレーキが介入します。それはもったいないので、できる限り交通の先を読んで、軽いブレーキで止まれるように心がけることも大切です。

周囲の交通の流れとエネルギーモニターを睨みつつ、このような複雑なテクを駆使するプリウスのエコランは、強烈に知的なシミュレーションゲームなのです。

MJブロンディの「ひとりごと」

以上は一般道走行の際のコツですが、高速道路ではどうしたらいのでしょう?

高速では、一旦巡航速度に達したら、あとは通常のガソリン車同様、淡々と走るしかありません。こうすると、プリウスはハイブリッドのメリットを生かせず、燃費が思ったほど伸びませんが、それは仕方ありません。「伸びない」とは言っても、元の素質がすばらしいので、リッター20kmは割らないはずです。

プリウスが高速道路上でハイブリッドのメリットをフルに発揮するのは、自然渋滞にはまった時です。高速道路の自然渋滞は平均時速25km程度で、速度の増減があります。こういうのはプリウスの超得意分野。時速100kmでの巡航時より、かえって燃費が向上することに驚かされることでしょう。

自動車評論家「清水草一」になんでも聞いちゃおう!

自動車評論家、清水草一(MJブロンディ)が、みんなの疑問に面白く答えてくれる自動車用語解説。ただ今、清水さんに聞きたいことを募集しています!

皆さんのクルマに関する素朴な疑問を是非お寄せ下さい。お待ちしております!

https://service.autoc-one.jp/mypage/article/message_detail?no=112

上記URL、もしくは

マイページにログイン」→「マイページトップ」→「マイページの最新情報」にある【アンケート】

からも投稿頂くことができます。

この記事の画像ギャラリーはこちら

  すべての画像を見る >

愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!

  • 一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?

    これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。

  • 一括査定は本当に高く売れるの?

    これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。

【PR】MOTAおすすめコンテンツ

清水 草一
筆者清水 草一

1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。代表作『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』などの著作で交通ジャーナリストとしても活動中。雑誌連載多数。日本文芸家協会会員。記事一覧を見る

MOTA編集部
監修者MOTA編集部

MOTA編集部は自動車に関する豊富な知識を持つ専門家チーム。ユーザーにとって価値のあるコンテンツ・サービスを提供することをモットーに、新型車の情報や、自動車の購入・売買のノウハウなど、自動車に関する情報を誰にでも分かりやすく解説できるように監修しています。

MOTA編集方針

「車好きのみんなが見ているメルマガ」やSNSもやってます!

新車・中古車を検討の方へ

人気記事ランキング
最新 週間 月間

新着記事

新着 ニュース 新型車 比較 How To
話題の業界トピックス・注目コンテンツ

おすすめの関連記事

トヨタ プリウスの最新自動車ニュース/記事

トヨタのカタログ情報 トヨタ プリウスのカタログ情報 トヨタの中古車検索 トヨタ プリウスの中古車検索 トヨタの記事一覧 トヨタ プリウスの記事一覧 トヨタのニュース一覧 トヨタ プリウスのニュース一覧

コメントを受け付けました

コメントしたことをツイートする

しばらくしたのちに掲載されます。内容によっては掲載されない場合もあります。
もし、投稿したコメントを削除したい場合は、
該当するコメントの右上に通報ボタンがありますので、
通報よりその旨をお伝えください。

閉じる