全てが新しく生まれ変わったボルボ XC60は世界最高水準のSUVへと進化を遂げた
- 筆者: 国沢 光宏
- カメラマン:ボルボ カー ジャパン
新世代ボルボの大本命、現る!
今春のスイス・ジュネーブショー2017で世界初公開されたボルボの最新SUV、9年ぶりにフルモデルチェンジした2代目「XC60」に早くも試乗することが叶った。90シリーズに続き、新プラットフォーム「SPA」(スケラブル・プロダクト・アーキテクチャー)を採用するなど、ボルボが全ていちから新設計した最新鋭モデルだ。スペイン・バルセロナで行われた国際試乗会に参加してきたのは、自動車評論家の国沢光宏さん。なんと「購入を真剣に考えている」とまで惚れ込んだというから只事ではない! かの”辛口評論家”にそこまで言わせてしまう新型XC60の凄さとは。速報レポートをお届けする。
世界に誇るボルボの先進安全技術”インテリセーフ”がもっと安全に
今やクルマ選びには「安全装備」が大きなウエイトを占める。うっかりミスは誰にでもあるし、そういった時にクルマがドライバーをカバーしてくれたら嬉しい。フルモデルチェンジしたボルボの新型XC60には、数多くの「安心」があります。
そもそもSUVで多重の事故防止システムを装備しているモデルは少ない。例えば、輸入SUVで人気のポルシェ マカンを見ても、安全装備で絶望的。アウディもBMWもメルセデス・ベンツも、SUVの自動ブレーキ性能についちゃ心許ないらしく、詳しい性能を公表しておらず。
従って新型XC60の先進安全事故防止システム”インテリセーフ”は、輸入SUVでダントツだ。
国産SUVを含めて考えてみても、自動ブレーキに関してはマツダの新型CX-5が新型XC60と”ほぼ”同じイスラエルのモービルアイ社のカメラを使うため同等ながら、以下で紹介する新しい世代の予防安全システムまで含めて考えたら、総合評価で届いていない。あとは、次期型スバル フォレスターがどこまで頑張るか。
衝突を回避する機能がまたもさらに進化を遂げていた!
元々世界トップレベルの安全性能を誇るボルボだが、新型XC60でさらに追加された新しい安全システムは主に二つ。
まず、居眠りや脇見などで対向車線に逸脱して衝突しそうになったケース。その際に、新しいXC60では自動的にハンドルを切って自分の車線に戻ってくる(オンカミング・レーン・ミティゲーション:正面衝突回避支援機能)。
さらに「高速道路など斜め後方に車両が居る状況でハンドル切っても、ハンドル制御を行って車線変更に抵抗する機能」(BLIS:ブラインドスポット・インフォメーション・システムの新機能「ステアリングアシスト」)を加えた。
かくして、前方で発生した危機は昼夜問わず自動ブレーキ”シティセーフティ”やステアリングアシストなどで対応。車線変更時の危機も、警告灯だけで無く物理的にカバー。さらに後進時に左右から走ってくる車両や自転車も知らせてくれる。ほぼ全周の危険に対応していると言ってよかろう。正しく「事故を起こしたくない人」向けのクルマだと思う。
乗ってもやっぱりステキだった新型XC60
もちろん、ただ安全なだけならクルマとしての魅力などない。けれど新型XC60は乗ってもステキである。
なにより足回りが良いと感心しきり。ボルボの新世代プラットフォーム「SPA」(スケラブル・プロダクト・アーキテクチャー)を用いたモデルは新型XC90、V90・S90・V90クロスカントリーに次ぐ5車種目ということで、一段と洗練された。
驚くべきはライバルが存在しないほど乗り心地が良いこと。
試乗車は大径の20インチタイヤを履いていたが(欧州だと17インチ仕様からある)、SUVどころか乗用車と比べたって勝るとも劣らず。優れたボディ剛性を持たせた上で、良質のダンパーを組み合わせているんだと思う。アウディQ5やBMWのX3やX5と乗り比べたら笑っちゃうくらい、新型XC60の乗り心地は良い。強いて言えば、ポルシェ マカンのみ「スポーティなのでこういった味付けもありますね」と納得する足回りを持つが、前述の通りあまりにプアな予防安全装備で候補に挙がらない。レクサス RXと比べても、乗り心地の上質感で相手にならないです。レクサス RXの乗り心地の悪さときたら、笑えるほど。
気になる日本導入開始は2017年秋頃か
エンジンラインアップも文句なし。燃費を重視するならディーゼル(日本に入ってくるのは現行モデルと同じ190馬力のD4になるらしい)。動力性能を必要とする人には254馬力の「T5」と、320馬力を発生するツインチャージャーの「T6」が入ってくる模様。新型XC60は全て2000ccの「Drive-E」パワートレインなため、自動車税額が嬉しい。
そうそう。デザインも新しい世代になり、存在感あって好ましいと思う(詳しくはフォトギャラリーを見て頂きたい)。
日本での販売時期は今秋。おそらく東京モーターショー2017会場で実車公開ということになると思う。
気になる価格だけれど、現行モデルより装備向上分高くなる程度らしい。大幅値上げしないといいね、と思う。
[レポート:国沢光宏/Photo:ボルボ カー ジャパン]
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