ボルボ V40新型車解説/松下宏(1/2)
- 筆者: 松下 宏
ワイド&ローのプロポーションで、スポーティさが表現された新しいエントリーモデル
ボルボから新しいエントリーモデルとして新型V40が発表された。V(ヴァーサリティ)の字が付けられたエステートとハッチバックの中間的なボディを持つスポーツコンパクトで、現在ボルボが持つC30、S40、V50を集約・統合する形で発売されたクルマだ。
外観デザインはなだらかなルーフラインを描くクーペ風のデザインが特徴。傾斜を強めたAピラーもスポーティな雰囲気を演出している。リアのハッチゲートの部分などにボルボがC30から始めた新しいデザインランゲージが継承されている。
1785mmのワイドボディに対して全高は1440mmと抑えた設定になっていて、ワイド&ローのプロポーションを作っていることなどもスポーティさが表現された部分だ。
厳選された素材を使いカラーリングにもこだわったインテリアは、人を中心に考えるボルボの人間工学に基づいた空間設計が徹底されると同時に、フローティング・センタースタックなどにボルボならではのスカンジナビアンデザインが息づいている。
たっぷりしたサイズで快適性と適度なホールド性を両立させたヘッドレストレイント一体型のシートも特徴となる部分だ。
ボルボとして初めてのカラー液晶メーターは、エレガンス、エコ、パフォーマンスの3種類のテーマに応じてパネルのカラーが変化する。またアンビエントライトは7種類のカラーの選択が可能だ。
このエンジンにはボルボとして初めてのスタート/ストップ機能(アイドリングストップ機構)が採用されるほか、ブレーキエネルギー回生システム、高効率な電動パワーステアリングなどを採用することで、C02発生量を低減させて燃費を向上させ、従来のC30やV50などに比べてざっと40%くらいの燃費向上を図っている。
JC08モードで16.2km/Lの燃費は平成27年度燃費基準+10%を達成しており、エコカー減税は75%減税が適用される。
ボルボならではのしっかりしたボディ構造をベースに、随所に高張力鋼板やアルミなどを採用して軽量化を図ったボディは、車両重量が1430kgにとどめられている。余裕の動力性能と合わせて軽快なドライビングダイナミクスを実現した。
さらに、積極的なスポーツドライビングを可能にする“スポーツモード付きダイナミック・スタビリティ&トラクションコントロール”を始め、より早い段階で車両のスリップを検知して挙動を制御する“アドバンスド・スタビリティ・コントロール”やコーナリング時にフロント内側にブレーキをかけ外側にトルクを伝達する“コーナー・トラクション・コントロール”などを備えている。
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