年末でもガソリン価格は下落傾向!消費税抜なら42年前の価格に
- 筆者: 国沢 光宏
ガソリン相場が今までに無い動きとなっている!普通、ガソリン相場の安定している時期も、盆暮れ正月ゴールデンウィークの需要期は少し高い価格を付けていた。
なのにこの年末の価格といえば、上がらないどころか下げの展開。12月29日時点でも直近の最安値を付けているのだから驚く。
ちなみに東京の練馬の場合、多くのセルフスタンドでレギュラー110円程度といった具合。
ガソリン価格の推移を調べてみたら、1972年くらいまで今の電気料金と同じく驚くほど安定しており60円以下だった。イッキに値上がりし、レギュラーが100円を超えたのは1973年のオイルショックである。
その後、レギュラーが100円を下回ったのは1979年と1999年の極めて短い期間のみ。消費税を考慮するなら、42年前のガソリン価格に戻ってしまったということ。当時、ラーメン一杯は200円を下回っていた。おそらく1ヶ月前から顕著になり始めた在庫過多が解消出来ていないのだろう。
参考までに書いておくと、12月29日時点で最も安いのはレギュラー101円程度。当然の如く8%の消費税や、1リッターあたり53.8円のガソリン諸税まで含まれている。ガソリンスタンドの販売マージン+運送費をリッターあたり15円と考えれば、ガソリン本体の価格は25円ほど。完全に原価割れだ。
ガソリン先物相場の2016年1月は40円を超えていた。売れば売るほど石油会社が損をすることになる。ということを承知でガソリンを売りさばかないとならないほど、在庫過多になっているワケ。
この間にも毎日1~2隻の大型タンカーが原油を運んでくる。在庫減らしは喫緊の課題と言ってよい。
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