日産 ラフェスタ 試乗レポート

  • 筆者: 松下 宏
  • カメラマン:原田淳
日産 ラフェスタ 試乗レポート
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リバティの後継。5ナンバーサイズの新型ミニバン ラフェスタ誕生!

ラフェスタは昭和57年にデビューした初代モデル以来、両側スライドドアを特徴とするプレーリー~リバティの系譜を受け継ぐ小型ミニバン。インテリアから発想して乗る人すべてが快適に過ごせるクルマを目指して開発された。快適性を確保するためのポイントのひとつが明るい室内。これはベルトラインを低く抑えて大きなガラス面積を持つウインドーを採用したほか、パノラミックルーフと呼ぶ1500㎜×800㎜という超大型のガラスルーフを採用したことによって作られた。

ボディサイズは5ナンバー車の枠内に納まる適度なもの。5.1mという小さな最小回転半径によって取りまわしのしやすいクルマに仕上げられている。ボディパネルを立てた角張ったデザインを採用することで、室内空間の広さも十分なものになった。新開発の直列4気筒2000ccエンジンを搭載し、エクストロニックCVTと組み合わされる。FFのほかスタンバイ式のフルタイム4WDも設定される。

パノラミックルーフと大きな窓から光を取り入れて、明るい室内空間が広がる。

全幅を5ナンバーサイズに抑えただけでなく、全高もセレナなどに比べると低めに抑えられ、ウィッシュやストリームなどをライバル車とする小型ミニバンに仕上げられた。全体に角張った感じのデザインで、大きなガラス面積を持つため、ほかの小型ミニバンとは違う独自の存在感が演出されている。特徴となるパノラミックルーフは、ルーフ本体は開閉できないものの、シェード部分は電動でルーフ後部に収納でき、必要な分だけ開いて光を取り入れることができる。

この収納部分があるために3列目のシートの頭上空間はやや小さめとなるが、逆に足元空間の広さはこのクラスでも随一といえるほど。運転席回りでは短いシートレバーを採用することで広さ感を演出するなど、室内の広さには何の不満もない。長い足を持つ格納式ヘッドレストを採用した独特のシートは、座るときには必ずヘッドレストを合わせることになるのは長所といえる。

アクセルを踏み込んだときの走りは想像以上にスポーティ。

ラフェスタには直列4気筒2000ccのMR20DE型エンジンが搭載される。今後、日産とルノーの主力ともなる自然吸気のDOHCエンジンで、これにやはり新開発のエクストロニックCVTが組み合わされる。動力性能はパワーが101kWと控えめな数字ながら、トルクは200N・mとこのクラスの水準を超える数字をしっかり確保している。実用性能を重視したエンジンチューニングといえる。

2000回転の時点ですでに最大トルクの90%を発生するなど、中低速域のトルク特性に優れるのが特徴で、これに変速比を大きくとったエクストロニックCVTが組み合わされるため、市街地などでストレスのないスムーズな走りを実現できる。アクセルを踏み込んだときの走りは想像以上にスポーティだ。

足回りもミニバンにふさわしい乗り心地の良さが確保されるとともに、操縦安定性ともうまくバランスされており、この点でもストレスのない走りが味わえる。

小型ミニバンの市場でしっかりと存在感を発揮できる1台。お手ごろな価格も魅力的。

細かな部分では不満な点もあるが、全体的にはうまくまとまったクルマという印象を与えるのがラフェスタ。今や大きなマーケットに成長した小型ミニバンの市場でしっかりと存在感を発揮するものと思う。

特に注目されるのは価格設定の安さだ。ベースグレードというか、装備の充実度から判断して主力グレードとなると思われる20Sの価格が税込みでも180万円台中盤。本体価格ベースでは170万円台に設定されている。ウィッシュの1800ccやストリームの1700cc車並みの価格をラフェスタの2000cc車が実現しているワケだ。ざっと20万~30万円くらいは割安な印象になる。後出しの有利さがあるとはいえ、この割安感は大きな魅力である。

グレードはほかに専用の外観と6速マニュアルモード付きのCVTなどによってスポーティな仕様となる20Mやアウトドアユースを意識したPLAYFULの設定があるが、買い得感が高いのは20Sだ。

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松下 宏
筆者松下 宏

自動車そのものはもとよりクルマに関連する経済的な話題に詳しい自動車評論家。新車、中古車を含めてユーザーサイドに立った的確な購入アドバイスを語ることで定評がある。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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