個性を主張するホンダ魂はどこへいったの?

個性を主張するホンダ魂はどこへいったの?
ホンダ S2000 TYPE S ホンダ NSX ホンダ シビック SiR・II 画像ギャラリーはこちら

個性を主張するホンダ魂はどこへいったの?

僕はホンダが大好きです。正確に言えば大好きでした・・・です。

ここ最近のホンダ車に正直全然魅力を感じていません。NSXはなくなり、シビックはどんどんダサくなり、アコードはすでに高級車?領域まで値段が高くなりました。

オデッセイもステップワゴンも、とても素直なデザインではないと感じます。個性を出して結果カッコよければいいのですが、まったくもってそうではない。質感も安っぽさが増して見ていられません。新しいフィットシャトルも、もっとまとめられただろというデザイン。

個性を主張するホンダらしい車はどこへいったのでしょうか。

これからのクルマは燃費がよければそれでいいんですよね。悲しいです。宗一郎さんが育んだホンダはどこへ行っちゃたのでしょうか。

MJブロンディ氏はどう思われますか。(エレメントに乗ってます!さん)

其の疑問、MJブロンディがお答えいたします!

エレメントに乗ってます!さんと同じく、私も近年のホンダ車には、アツいものはほとんど感じません。

ただ、道具としてはいいものを作っています。最近一番感心したのはフィットです。マイナーチェンジで乗り味がしなやかになり、とてもいいクルマになっていました。

ハイブリッドモデルも、ハイブリッド初心者なら十分、最新テクノロジー感を楽しめると思います。

オデッセイはデザインはともかく中身は最高に洗練されてますし、アコードツアラーのデザインの美しさは、国産車トップクラスだと思います。

ただ、アツさはありません。

ホンダ シビック SiR・II

昔のホンダ車はアツかった。

特にV-TEC誕生の頃が一番アツく感じました。スカイラインGT-R(R32型)が登場しても、筑波サーキットではシビックの方が2年間くらいは速かった。

初期のGT-Rはブレーキが弱すぎましたからね・・・。柔よく剛を制す。

それは日本人的に実に痛快な状況で、ホンダのエンジニアは、それはそれは高いプライドを持っていました。

その後ホンダは販売不振に陥り、オデッセイで起死回生。

その後はミニバンや低燃費車にシフトして行ったわけですが、これは企業の栄枯盛衰、あるいは方向転換として、仕方なかったと思います。企業も人間と同じく、壁にぶつかる時があります。

その時、同じことをやっていても袋小路にはまるばかり。ならば思い切って発想を転換して、別の方向を模索したほうがいい。ホンダはそれに成功し、現在も世界有数の自動車メーカーの地位を保っています。

その結果、従来のファンはガッカリすることになったわけですが、あのまま同じ方向性で突き進んでいたら、今ごろホンダはどこかのメーカーに吸収合併されていたかもしれません。

ま、ルノーに吸収合併された後の日産の復活ぶりを見れば、それも一概に悪いとは思いませんが・・・。

ホンダ NSXホンダ S2000 TYPE S

NSXやS2000が消えたことを、さみしく思うのもわかります。

しかし末期のNSXは、月に10台も売れないという状況でした。それはもう、営利を追求する民間企業として、長く続けられるもんじゃありません。

いくら潜在ファンは多くても、買ってくれる人は月に10人くらいしかいなかったんですから!

新型を出しても、大して売れなかったでしょう。20年前のホンダは、フェラーリファンにとって目の上のタンコブでしたが、今はもうまったく相手だとは思っていません。

かつて速球で鳴らしたピッチャーが、晩年、変化球でかわすタイプに生まれ変わった。

ファンとしてさみしい部分もありますが、しかしいつまでも速球で押すのは無理なのです。ただ、企業はピッチャーと違って人が入れ替わります。いつかまた、ホンダが剛速球を投げる日がやって来るかもしれません。

MJブロンディの「ひとりごと」

エレメントに乗ってます!さん、いつまでもかつてのホンダに恋々とせず、新たな魅力的なメーカーに浮気したらどうでしょう?

クルマはそれが許されます(笑)。

他にも楽しいクルマはたくさんありますよ!浮気しているうちに、本妻が戻ってくるかもしれません。

自動車評論家MJブロンディこと清水草一氏に聞きたいことを受付中!

自動車評論家、清水草一(MJブロンディ)が、みんなの疑問に面白く答えてくれる自動車用語解説。みなさんのクルマに関する疑問についてアンケートを実施しておりますので、皆さんドシドシご応募下さい!

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清水 草一
筆者清水 草一

1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。代表作『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』などの著作で交通ジャーナリストとしても活動中。雑誌連載多数。日本文芸家協会会員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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