【エンジン】急加速は、エンジンにはやっぱり良くないの?
- 筆者: 清水 草一
【エンジン】急加速は、エンジンにはやっぱり良くないの?
急加速は環境に悪いとよく聞きます。急加速は環境だけでなく、エンジンにとっても負担がかかって、良くないことなのでしょうか。
その謎、私がおもしろ可笑しくお答えいたします。
もちろん、急加速すればエンジンに負担はかかる。ただしそれは、設計段階で十分考慮された範囲内の負担だから、エンジン的にはほとんど問題はない。
例外は「いつでもどこでも急加速!」という極端に乱暴な運転だ。これを続けていると、エンジンに大きな負担がかかって、寿命は短くなる。
レーシングカーがそうだ。レーシングカーのエンジンの寿命は、市販車よりもずっと短い。F1マシンなど、少し前まで数百キロしか持たないように設計されていたほどだ。
まあそれは最初からそう設計されてたからなんだけど、市販車でも年中サーキット走行をしていると、消耗は早くなる。
でも、たまには負担をかけないと、使っていない筋肉が落ちるように、調子は徐々に落ちていってしまう。人がたまにスポーツをするように、エンジンもたまに急加速をしてやった方が、かえって調子はよくなるよ。
清水草一の「ひとりごと」
以前、中古で買ったクルマのエンジンフィールが、異常に重いことがあった。前のオーナーは女性。「これはぜんぜん回してなかったな」と思い、エンジンに特訓を施したんだ。
その内容は、高速道路で200キロほど、わざと低いギアでフル加速を繰り返すこと。最初は4,000回転まで、次は5,000回転、最後は6,000回転というように。
たったそれだけで、見違えるようにエンジンフィールは軽くなり、調子は抜群になった。エンジンは、たるんだ生活を続けていると、エンジン内部にカーボンのカスなどが付着して、調子が落ちてくる。でもそれは、特訓でかなり落とす(燃焼させる)ことができる。
僕はこれを「根性入れ」と呼んでいる。
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