【レッドゾーン】エンジンの回転数がレッドゾーンに入ると、車はどうなるの?

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【レッドゾーン】エンジンの回転数がレッドゾーンに入ると、車はどうなるの?

クルマのエンジン回転計(タコメーター)を見ると、黄色い部分の次に赤い部分があります。

ここまで回すとエンジンが壊れるということだと思って、あまり回転が上がり過ぎないようにしていますが、それでいいのでしょうか。

その謎、私がおもしろ可笑しくお答えいたします。

ホンダ シビックタイプRのメーター
ホンダ フィットのメータートヨタ ヴェルファイアのメーター

エンジン回転計の赤い部分を、我々は「レッドゾーン」と呼んでいる。その名の通り、エンジンにとって危険なゾーンだ。

しかし、ドライバーのみなさんは、レッドゾーンを恐れる必要はまったくない。現在のクルマはすべて安全装置がついていて、いくらアクセルを踏み続けても、エンジン回転がレッドゾーンに飛び込む前に自動的にシフトアップされるようになっているからだ。

マニュアル車の場合は、自動的にシフトアップはされないけれど、やっぱり安全装置が働いて、レッドゾーン寸前で燃料の噴射がカットされるようになっている。レッドゾーンまで回したくても回せない構造なんだよね。

逆にみなさんには、「たまにはレッドゾーン近くまでエンジンの回転を上げてみてください」と提案したい。その方が、クルマの調子がよくなるから。

機械というものは、使っていないとダメになる。時計を長年放置していると、電池を交換しても動かなくなってしまうのを見ればわかるだろう。

エンジンは、レッドゾーンまでは回せるように設計されていて、そこで最大の性能が発揮される。設計どおりの性能を維持するためには、たまにはそこまで回してやる必要があるということだ。人間の筋肉にちょっと近い部分があるね。

たまには床までアクセルを踏み続けて、エンジン回転計の針がレッドゾーン寸前まで行くのを眺めてみてください。

清水草一の「ひとりごと」

仮に安全装置がついていないエンジンでアクセルを踏み続け、レッドゾーンを超えて回してしまっても、すぐに壊れてしまうことはないから大丈夫。回し続けると壊れる可能性が高いですよ、くらいのものだ。

ただし、アクセルを踏んでいない状態で、エンジン回転がいきなりレッドゾーンを超えると非常に負担が大きく、すぐに壊れる可能性もある。

それは、マニュアル車でシフトダウンをミスし、低すぎるギアでいきなりクラッチをつないでしまった場合だ。アクセルを踏み続けている時は、エンジンは回りたがっているから、負担はそれほど大きくない。でも、回りたがっていないときに、いきなりムリヤリ回すと、壊れてしまうということなんだ。

機械にも心みたいなものがあるんだよね。

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清水 草一
筆者清水 草一

1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。代表作『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』などの著作で交通ジャーナリストとしても活動中。雑誌連載多数。日本文芸家協会会員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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