ボルボ XC60 T5 R-DESIGN 試乗レポート/岡本幸一郎(2/2)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:オートックワン編集部/ボルボ・カーズ・ジャパン
パワフルで低燃費なT5エンジン
ボルボ XC60 T5のエンジンは2リッターの排気量を持つ直噴エンジンで、最高出力240ps/5500rpm、最大トルク32.6kgm/1800~5000rpmというスペック。世界初の鋼板製タービンや、ハウジング一体型マニホールドなどを採用した、専用のターボシステムを持つ。
2リッター直4ターボで240psというのは、ライバルに比べてもハイスペックなほうであり、実際にも申し分ない走りだ。レスポンスも良好で、ターボラグもほとんど感じられない。
駆動方式は、T6がAWD(4輪駆動)のところ、T5はFF。パワフルなXC60 T5の場合、不用意にアクセルを強く踏み過ぎてしまうと、トラクションコントロールが介入するまでの一瞬、ホイールスピンをすることすらある。
しかし、S60/V60や、V70に用意されている1.6リッターのT4エンジンに比べても、車両重量が大きいSUVのXC60には、パワフルなT5エンジンが好マッチングだと思う。
6速DCTのパワーシフトは、駐車時などの細かい動きの際に若干つながりがスムーズでないときもあるものの、走り出せばダイレクト感のあるドライブフィールが好印象で、走らせるのが楽しくなる。
もちろんマニュアルシフトも可能だが、たとえスポーティモデルであってもパドルシフトは付かないのがボルボ流で、このXC60 T5 R-DESIGNにも設定されていない。個人的には、こういうモデルにはパドルシフトがあっても良いと思う。
前述のとおり駆動方式はFFである。むろん悪路の走破性はAWDのほうが上だろうが、ドライの舗装路で乗る限りにおいては、FFだからと何かが気になることもない。むしろ車両重量が軽くなることで、走りが軽快になり、燃費面でも有利となるというメリットがある。XC60 T5 R-DESIGNでは、まさにそれが感じられた。
そして、あらためて価格をおさらいすると、XC60 T5 R-DESIGNの価格は569万円。
競合車の例を挙げると、BMW X3のxDrive20i M Sportパッケージは580万8000円、アウディQ5の2.0TFSIクワトロ S-lineパッケージは612万円となっており、XC60 T5 R-DESIGNは割安感がある。
しかも先進的な安全装備について、XC60はシティセーフティが全車標準装備。ヒューマンセーフティを含むセーフティパッケージは12万5000円(キャンペーン価格、通常は15万円)で装着可能となっているのに対し、BMW X3やアウディQ5には、こうした装備は設定自体がない。
この点でも、XC60 T5 R-DESIGNがいかに付加価値が高く、買い得感があるかがうかがいしれる。
ボルボXC60は、今の時代に相応しいダウンサイジングの考え方と、プレミアム性を併せ持っている点でも、とても魅力的な存在だ。そんなXC60に、さらなる個性と魅力的な装備の数々を加えたT5 R-DESIGN。個性を重んじる輸入車ユーザーにとって、まさに待望のモデルの登場といえるだろう。
ボルボ XC60 T5 R-DESIGN 主要諸元
全長x全幅x全高:4625X1890X1715mm/ホイールベース:2775mm/車両重量:1790kg(サンルーフ装着時は20kg増加)/エンジン型式:4GR-FSE/エンジン種類:インタークーラー付ターボチャージャー DOHC 水冷直列4気筒横置き・16バルブ(可変バルブタイミング機構付)/総排気量:1998cc/最高出力:240ps(177kW)/5500rpm/最大トルク:32.6kg-m(320N・m)/1800-5000rpm/トランスミッション:電子制御前進6速A/Tギアトロニック(湿式クラッチ)/メーカー希望小売価格:5,865,000万円[消費税込み]
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