ボルボ C30 海外試乗レポート(2/3)
- 筆者: 河村 康彦
- カメラマン:ボルボ・カーズ・ジャパン株式会社
ボルボの狙い通りの若々しさに溢れたデザイン
C30に採用されるフロントフードは、実はS40/V50と同一のアイテム。しかし、そんな“共用部分”がある事など一切感じさせないほどオリジナリティに富み、しかし同時にどこから見ても「ボルボ車だ」とひと目で認識可能なそのエクステリアデザインは、とてもユニークでカジュアル、そしてボルボの狙い通りの若々しさに溢れている。
そんなボディワーク上で特徴的なのは、かつて発表されたセーフティ・コンセプト・カー『SCC』からの流れを組む、独創的なデザインのガラスハッチ部分や、プランビュー(俯瞰視)で見ると後ろすぼまりとなったアッパーボディの造形“ボート・シェイプ”など。ちなみに、空気抵抗係数=Cd値は0.31と発表されている。決して悪くはないが特に優れているとも思えないそんな数値に、「究極のエアロダイナミクス性能よりは見た目の独創性」を追求したと思わせるのがC30のプロポーションでもある。
左右の大きなドアは開閉のためにはかなり大きなスペースを必要するため、乗降性は必ずしも優れているとはいい難い。が、ひとたび乗り込んでしまえば前席空間はS40/V50同等の印象(ヒップポイントはマイナス10mm)だし、前席下への足入れ性がなかなか優れているために、後席でも予想以上に楽な体勢で大人2人が過ごす事が可能だ。ちなみに、そんなインテリアのデザインもダッシュボード周りを中心にS40/V50をベースとしている事が明らか。昨今のボルボ各車が好んで使うシフトレバーから空調コントロール・パネルまでを一体化したデザインの“センタースタック”も、もちろん健在だ。
もっとも、そんなC30のインテリアデザインにさらに欲を言わせて貰うのであれば、それは「これまでのボルボ車になくカジュアルで、スポーティなエクテリアデザインに合わせ、もっとポップな専用デザインが欲しかった」という事になる。そうは言っても、フル生産時の年間生産台数が6.5万台と決して大きいとは言えない数字を耳にしてしまうと、そこまで要求するのはさすがに過酷、という事情もわからないではないのだが・・・。
ところで、2BOXハッチバックのボディの持ち主とくれば、そこではステーションワゴンにも匹敵をする高いユーティリティ性を売り物とするのが一般的。が、C30の場合、そのあたりの追求の度合いは「そこそこに留まる」という印象が強いもの。後方に向かうに従い幅を狭めて行く前述の“ボート・シェイプ”を見ても、233リッターという実際のラゲッジスペース容量を知らされても、このモデルが決して理詰めのユーティリティの高さなどを念頭に開発されたものなどではない事は明らかだ。とにもかくにも、他に例を見ない大胆なパッケージング・デザインを実現する――それこそが、C30最大の狙いであったという事だ。
愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!
-
一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?
これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。
-
一括査定は本当に高く売れるの?
これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。