フォルクスワーゲン トゥアレグ 試乗レポート(3/3)
- 筆者: 西川 淳
- カメラマン:フォルクスワーゲングループジャパン
VWの実質フラッグシップとしてふさわしい仕上がり
走行インプレッションに関して、まず注目のトゥアレグハイブリッドから報告しよう。
トゥアレグハイブリッドは、スーパーチャージャー付3リッター直噴V6エンジン+モーターという構成で、デカップリングクラッチ付パラレルタイプである。パラレル方式ではあるが、50km/hまでEV走行が可能だ。
その際、エンジンはデカップリングクラッチにより完全にミッションから切り離されている。
EV走行からエンジンが始動して、モーターとエンジンが同期しクラッチと繋がる複雑な行程を、ドライバーが意識することはほとんどない。この精密な制御こそがハイブリッドカーの肝である。
市街地での実燃費は驚くに値しない(フィレンツェ市内を走って6km/L前後だった)が、それでも同パフォーマンスのパワートレイン(ラインナップから外れたガソリンV8など)に比べて2割程度はいいはずだから、存在意義はあるだろう。
パフォーマンス的には「8気筒級」で十分なパワー&トルク。乗り心地も良く、VWらしい泰然としたライドフィールも楽しめた。ビッグゴルフ的に乗れるという点では、旧型と変わらない。
日本市場でメインとなる3.6リッターV6FSI+8AT+アイドリングストップ付にも試乗したが、ここ一発の瞬発力こそ物足りないものの、必要十分なパフォーマンスである。
ラフにスロットルを扱うとバタついてしまうが、それ以外ではウルトラスムースだ。
自然なロールに徹した乗り味にも、進化の跡が見受けられる。適度な重厚感と相応しい軽快感など、確実にパフォーマンスは向上していると言っていい。
非常に仕上がりのいいSUVだった。VWの実質フラッグシップとしてふさわしい。最近のVWは失敗作がないから、すごい。
ハイブリッドの完成度も高かったが、商品コンセプトには疑問もある。本当ならV6相当のパフォーマンスを4発で補うモデルがVWらしいと思う。
欧州ではハイブリッドカーがまだまだ付加価値高級品であるということだろう。
それよりもディーゼルのV6&V8も素晴らしかった。特にV8 TDI。これはもうスポーツカーのようにイモラの田舎道を駆け抜ける。空いた口がふさがらないほどのパフォーマンスであった。
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