フォルクスワーゲン パサート 試乗レポート
- 筆者: 石川 真禧照
- カメラマン:原田淳
ラグジュアリー指向のフォルクスワーゲン最上級セダン
パサートは日本で販売されるフォルクスワーゲンの最上級モデルだ。初代がデビューしたのは1973年なので、ゴルフ、ポロなどよりも歴史がある。車格は、グループ会社のアウディ A4とほぼ同じと考えてよいだろう。
最近のフォルクスワーゲンは、全モデルで上級移行の動きがあるが、このパサートも例外ではない。先日、フルチェンジした3ボックスセダンのジェッタが車両サイズではメルセデス・ベンツ Cクラスよりも大きくなった。
ジェッタよりも上級のパサートも当然、大型化しており、最新モデルの全長はトヨタ マークXや日産 ティアナよりも長く、全幅はトヨタ セルシオや日産 シーマに近いのだ。
性格は、弟分のジェッタがスポーティ志向のセダンなので、こちらはラグジュアリー志向に仕立てられている。装備も充実している。それでいながら車両本体価格は2Lモデルで319万円と、輸入車としてはかなり安めの設定。戦略的なモデルといえる。
最新のフォルクスワーゲン車を主張
パサートのボディバリエーションは4ドアセダンと、ヴァリアントと呼ばれるステーションワゴンがある。ボディの全長、全幅は共通だが、セダンはルーフレールのない分、全高が低い。
スタイリングは、フロントマスクがフォルクスワーゲンの新しい顔であるグリルをバンパー下まで拡大した「ワッペングリル」を採用、メッキ部分を多くしたことで上級感のあるマスクになった。逆台形のグリルはスポーティなイメージも感じさせる。
サイドに回りこむと、ウィンドウ周囲とドア下に配されたクロームメッキのラインが高級セダンを強調している。リアはテールランプ形状をヘッドライト形状と同じモチーフにし、丸型ランプが最新のフォルクスワーゲン車であることを主張している。
インテリアはウッドとレザーを組み合わせ、木目の継ぎ目やカップホルダーの開閉にも気を配るなど、上質な室内を演出している。
3種類のエンジンラインナップを用意
パサートセダンのエンジンバリエーションは4気筒2L(150馬力)、2Lターボ(200馬力)、V6の3L(250馬力)の3種類。いずれもガソリン直噴のFSIエンジンだが、V6はパサート用に新開発されたものだ。
ミッションは2Lエンジン用にはマニュアルシフトモード付6速AT、V6用は新世代ミッションのDSGが用意された。駆動方式は2L車はFF、V6は4輪駆動になる。
今回の試乗では全エンジンをチェックできた。ベーシックな2Lエンジンは音の高まりも少なく、マニュアルモードでの走行も軽快。加速性能は決して速くはないが実用車としては十分。一方、ターボはかなり速い。加速タイムではV6の3.2Lと同レベルだ。ハンドリングは重めの操舵力で、直進性は強め。FFスポーティセダンの雰囲気を味わえる。V6はスタート直後のレスポンスはやや緩慢。トルクは太く、フラット。上級車感を味わえた。
ゆったりセダンに乗りたいファミリーにおすすめ
新型パサートはサスペンションやブレーキを一新している。とくにブレーキに関しては、信号待ちや登り坂などでブレーキペダルから足を離してもブレーキ圧をそのまま保持する「オートホールド」機能を備えている。さらにパーキングブレーキはインパネ右下のボタンを押すと、自動的にかかり、アクセルを踏むと自動的に解除される。また、走行中にこのボタンを押すとかなり急激に、ブレーキがかかる。
室内の広さはフロント、リアシートともにサイズは大きく、体のホールド性はよかった。リアシートは6対4で背もたれが前倒し、トランクと一体になる。トランクも広く、床下にサブトランクも設けられている。
珍しい装備としては専用の雨傘が運転席ドアに装備されている。
居住性を重視したゆったりセダンに乗りたいが、国産車にはない雰囲気を味わいたい、という中・高年齢のファミリーにすすめたい。
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