トヨタ プリウスα 試乗レポート/渡辺陽一郎(1/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
プリウスαはプリウスの上級版!
プリウスαの試乗を開始して「プリウスの上級版」だと思った。
ベース車のプリウスは、特に15インチタイヤ装着車の場合、乗り心地が粗い。燃費が優れ、価格も格安だが、クルマ全体の質感はいま一歩だ。
それがプリウスαになると、乗り心地が洗練される。まずはショックアブソーバーなど、足まわりを構成するパーツの動きが滑らか。ベース車はザラザラした細かな引っ掛かりを感じるが、プリウスαでは改善されている。
全グレードに新採用された「ばね上制振制御」も見逃せない。例えば路面のデコボコによってクルマの前側が下がった時は、瞬間的にモーターの駆動力を高め、わずかに加速させて前側を持ち上げる。
反応の素早いモーターの作動を生かし、自動的に加減速させてボディを水平に保つ。この機能を与えたことで、タイヤの接地性も向上。サスペンションの伸縮性を高めたのと同様の効果が得られ、微小な接地の乱れまで抑えられた。乗り心地の質が高まっている。
同時に操舵感も良くなった。ベース車の場合、とりわけ15インチタイヤ装着車は、操舵に対する反応が鈍めだ。挙動に曖昧な印象が伴うから、運転中の気分があまり良くない。それがプリウスαなら小さな舵角から比較的正確に反応する。
遮音性も向上。登坂路でアクセルを踏み込んだ時のノイズは、ベース車と大きく異なる。3600~4200回転付近の静粛性が改善され、急激にノイズが増す違和感を抑えた。
プリウスは高出力のモーターを備え、軽くアクセルを踏んで走る時は非常に静かだ。それだけにアクセルを踏み込んでエンジン回転が高まると、乗員は一般的なガソリンエンジン車以上にノイズを強く意識する。
そこでプリウスαは、騒々しいと感じさせる回転域を静かにした。
以上のように乗り心地、操舵感、ノイズに向けた対策が「プリウスの上級版」と感じさせる所以だ。
そこで複数のグレードを乗り比べると、さらに違いがあることに気付く。
5人乗りと3列目シートを備えた7人乗りを用意するが、重量の違いは7人乗りが10kg重い程度。
5人乗りはベース車と同じくボディの後部にハイブリッド用のニッケル水素電池を搭載するが、7人乗りは3列目の足元空間を確保すべく、軽量で高効率なリチウムイオン電池をセンターコンソールボックスの内部に収める。
電池が軽いため、7人乗りは3列目のシートを加えながら、10kgしか重くなっていない。そこでサスペンションの設定は、5/7人乗りとも共通化した。
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