トヨタ エスティマハイブリッド 試乗レポート(2012年マイナーチェンジモデル)/渡辺陽一郎(1/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
あの「電源コンセント付」で有名なエスティマハイブリッドのマイチェンモデルを試乗テスト!
2リッター超のエンジンを搭載した3ナンバー車は売りにくい時代となってしまったが、その中でも「トヨタ エスティマ」は根強い人気を得ている。月別の販売統計を見ると、ヴォクシー&ノアと同等の台数を売ることも多い。
人気の理由は、セレナなどと並びミニバンの定番車種となったことだろう。
エスティマは、1990年に投入された初代モデルから3代目の現行型まで、一貫して卵型のボディスタイルを採用してきた。「ヴォクシー&ノアではボディが小さく、ヴェルファイア&アルファードでは目立ちすぎ」と考えるユーザーにとって、エスティマのサイズとデザインはちょうど良い。
かつてセダンの人気が高かった時代は、「上司と同じクラウンには乗れないが、コロナ(プレミオの前身)では物足りない」という理由から、マークII(マークXの前身)が好調に売れた。エスティマは「ミニバン時代のマークII」なのだ。
あれっ?フルモデルチェンジじゃないの?
3代目の現行エスティマが発売されたのは、2006年1月。高価格で堅調に売れる貴重な基幹車種だから、6年を経ればフルモデルチェンジを受けるのが普通だろう。
ところが、2012年5月に行われたのはマイナーチェンジだった。
エスティマはオーストラリアなど一部の海外市場でも売られるが、基本は国内向け。メーカーの置かれた状況が厳しいこともあってか、フルモデルチェンジは見送られたようだ。卵型デザインは今や定番とあって、大きな変更を施せない事情もあっただろう。
マイナーチェンジの内容は一般的なパターン。スポーティグレードのアエラスを中心にフロントグリルとバンパー、ヘッドランプなどのデザインを変更し、鼻筋の通った顔立ちに改められている。これは、全幅をワイドに見せる効果もある。テールランプにも手が加えられた。
このほか、上級グレードにスーパーUVカットガラスが採用されたり、3.5リッターモデルに横滑り防止装置が標準装着(2.4リッターは今もオプション)されたことも変更点だ。
最も大きく変わったのはアエラスで、レザーパッケージのみの設定だった18インチアルミホイールをベーシックなアエラスにも標準装着している。
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