トヨタ クラウンハイブリッド 試乗レポート(3/4)
- 筆者: 日下部 保雄
- カメラマン:島村栄二
静粛性とパワーのまさに融合体。パワーハイブリットの威力とは
興味あるのは、同じパワートレイン・同じプラットフォームを使ったクラウンHVとGS450hでは、何が違うかだろう。
端的に言えば、クラウンはクラウンであり、レクサスはレクサスであったということだ。
レクサスは、動力性能に主眼を置いているのに対し、クラウンは、より回生率を重視して燃費に振っている。それは最終減速比にも表れ、レクサスが3.769を使っているのに対し、クラウンは3.266という高いファイナルを採用している。つまり、加速力ではレクサスであり、高速クルージングでは、エンジン回転を抑えられるクラウンのほうが燃費は優れていることになる。実際に、GS450hで感じるジェット機の離陸のような加速感は、クラウンにはない。そう言っても、パワーハイブリットの色彩が濃いこのパワートレインの加速力に、不満を感じるドライバーはいないだろう。
クラウンといえば静粛性の評価も高いが、ダメ押しのようにアクティブノイズコントロールを採用して、耳障りな音域のエンジンノイズを消し、クラウンの頂点モデルに相応しい静けさを実現している。そのレベルは、GS450hを上回るだろう。もっとも、これまで他の音に紛れて聞こえなかった、モーターの高周波ノイズや風切り音が目立ってしまったのは皮肉だ。
乗り心地は正直固め。コンベンショナルクラウンに対して、重い重量と強大なトルクでサスペンションを固めなければならず、乗り心地やハンドリングの狭間で、ちょっと中途半端な感じだ。乗り心地では、リアから突き上げるショックがちょっとばかり助長されたようで、18インチの専用タイヤでも大きなショックには収束性が物足りない。
ハンドリングは、タイトコーナーでロールバランスが崩れやすい点と、前後方向のピッチングが残るので、ドライバーは不自然に感じる。しかし、緩いコーナーでは安定したライントレース性を持っているので、不満は出ないだろう。乗り心地は硬いがスッキリしたハンドリングを持つレクサスGS450hの方が、ドライビング志向のユーザーには好ましい。
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