トヨタ ランドクルーザー プラド[2013年マイナーチェンジ]試乗レポート/渡辺陽一郎(1/2)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:和田清志
貴重な本格オフロードSUVが、内外装やメカニズムを刷新
トヨタ「ランドクルーザープラド」は、今では貴重なオフロードSUV。
プラットフォームをセダンやミニバンと共通化したシティ派SUVが増える中で、後輪駆動をベースにした悪路指向に仕上げている。4WDも常に4輪を駆動できるセンターデフ式。悪路での駆動力を高める副変速機も装着され、オフロードSUVの特徴を漏れなく取り込んだ。
ちなみに副変速機を装着する国産のオフロードSUVは、今ではランドクルーザープラドの上級に位置するトヨタ「ランドクルーザー(200シリーズ)」、北米向けのトヨタ「FJクルーザー」、三菱「パジェロ」、スズキ「エスクード」、スズキ「ジムニー」程度になった。
現行型のランドクルーザープラドは2009年9月に登場。2013年9月にマイナーチェンジを受け、内外装やメカニズムを刷新している。
「マルチテレインセレクト」の設定は、MUD&SAND(抵抗の大きな泥道や砂地)、LOOSE ROCK(石も混ざった滑りやすい不整地)、MOGUL(デコボコの激しい路面)、ROCK&DIRT(段差の多い岩場など)、ROCK(本格的な岩場)の5種類。
正直、「どのように使いこなして良いのか分からない」と思ってしまうが、それは私自身の勉強不足。海外では日常的な生活環境の中に悪路が含まれるユーザーも多く、移動中に立ち往生すれば生命にもかかわる。インパネ中央に大きなダイヤルスイッチを設けたのも、走行モードの違いが重要な意味を持つからだ。
こういったオフロードSUVの走破力は、ランドクルーザープラドに限らず、日本では「過剰な性能」といって良いだろう。雪道程度であれば、乗用車とプラットフォームを共通化した前輪駆動ベースのSUVでも十分に走破できるからだ。
そしてオフロードSUVは、概してボディが大柄で重い。ランドクルーザープラドであれば、全長は4760mm、全幅は1885mmに達し、車両重量も試乗したTZ-Gは2180kgだ。直列6気筒4リッターのガソリンエンジンを搭載して、JC08モード燃費は7.9km/L。燃料の消費量も今の日本車ではかなり多い。
その結果、前述のようにオフロードSUVは少数派になったが、引き替えとして手に入る走破力は抜群に高い。日本で真価を発揮できるのは専用のオフロードコース程度に限られるが、類稀な走破力を持つことに、ランドクルーザープラドとしての価値と満足感がある。実用を離れた性能を備える点では、日産「GT-R」のようなスポーツカーにも似ているだろう。
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