【試乗】トヨタ 新型 86(ハチロク)[2014年マイチェンモデル] 試乗レポート/河口まなぶ(2/3)
- 筆者: 河口 まなぶ
- カメラマン:茂呂幸正
ご存知のように私・河口まなぶは愛車としてスバル BRZに乗っており、86とBRZ含め相当数のクルマにも乗っている。で、いまの愛車はスバル BRZをベースにSTIが手がけた限定モデルの「tS」。このtSはボディ剛性向上のパーツやサスペンションの変更等々が行なわれており、86とBRZの中では最も乗り味が滑らかな感覚を持っているモデルでもある。
そしてこの日もBRZ tSに乗って試乗会に出かけただけに、マイナーチェンジした86に乗ってみても・・・ん、良くなっているかな? 程度にしか感じなかった・・・というわけだ。
しかし! ご安心を。その後にこれまでの86と比較試乗してみると…まるで違った。
なるほど確かにマイチェン前とは別物だった!
まずマイナーチェンジ版は路面のざら付きを以前よりも感じさせない=確かにダンパーの変更が効いている。
さらに86ならではのコーナリングで見てみると、まず端的に限界性能が向上している。つまりマイナーチェンジ版の方が粘りがある。
もちろん86の場合、粘り切れなくなるとテールがスライドしていくのだが、その時にも滑り出しが穏やかになっている上に、滑り自体に安定感があるため、滑っていく様がつかみ易い。
これに比べると以前までのモデルは、あまり粘らずにすぐにスライドが始まり、スライド自体も急な感じがあるため、滑る様が若干つかみづらく感じるわけだ。
もっとも限界自体は以前の方が低いがゆえに、低い速度でも操っている感を愉しめる・・・という見方もできるわけだけれど。
さらにその後、再びマイナーチェンジ版を走らせて試してみたが、確かに質が上がっていることが確認でき、こうして皆様に自信を持ってレポートすることができる。いや、ホントにちゃんと違いが分かってホッとしたわ(笑)。
アッとびっくり! 試乗車は従来型のアップデート版だった!
しかし今回の試乗会で最も重要なことは、実は我々が走らせたマイナーチェンジ版の試乗車というのが、なんとマイナーチェンジ前のクルマに新たなパーツを装着したものだった、ということ。実際、僕が試乗したマイナーチェンジ版のクルマも走行距離は2万6000kmを指していたのだ。
これこそがトヨタ 86のマイナーチェンジのキモで、つまりはパーツさえ交換すれば、これまでのモデルのオーナーも愛車を最新モデルと同様にアップデートできる、ということ。
しかもパーツを交換したときの違いは・・・僕が実際に試乗して報告した通りで、オーナーならば誰もが分かるほどのレベルにある。
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