86ファクトリーチューン&86TRD仕様&86エアロスタビライジングフィン装着仕様 試乗レポート /今井優杏(1/2)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:オートックワン編集部
異なる個性を持った3台の86が登場!!
そぼ降る雨の中、富士スピードウェイにて『“86”ワクドキ体験会』がプレス向けに開催された。
今更86試乗会?と言うなかれ。もはや街でも見かけまくる86を持って来て『ワクドキして下さいよ』と言うほどTOYOTAはヤボではない。なんと“86ファクトリーチューン”に乗せてくれると言うではないか。
“86ファクトリーチューン”とは、文字通り86を手掛けた開発陣自らが86をベースにチューンアップを施したモデルで、今年2012年8月、同富士スピードウェイでのイベント“Fuji 86 Style”にて初公開された。当時、私はリアエンドに燦然と鎮座ましますウイングにびっくらこいたものだった。
この日、我々取材陣に試乗を許されたのはその“86ファクトリーチューン”、そしてすでに絶大な人気を誇る“86TRD仕様”、最後にわずかなパーツで劇的に全方位からのエアロダイナミクスを向上する“86エアロスタビライジングフィン装着仕様”という、3台。
それぞれ個性も考え方も違うチューニングが施された86、ウエット路面という厳しい環境下ではあったがその違いはやはり明確だった。早速「86ファクトリーチューン」からレポートしていきたい。
大きなリアウィングが、高速・高回転域での伸びに多大な効果を及ぼしている『86ファクトリーチューン(FT-86)』
【装着アイテム】
<シャシー系>
18インチアルミホイール&タイヤ(BS POTENZA S001/DL DIREZZA ZⅡ86)/新チューニングアブソーバー(SACHS)/Fr.4ポッド/Fr.2ポッド 対向キャリパー+大型ブレーキローター(brembo)/4,3ファイナルデフ+機械式LSD(TRD)
<ボディ系>
フルエアロキット/ドアスタビライザー(TRD)/1Din 3連メーター+Bluetooth対応1Dinオーディオ+専用パネル
ズワイガニ漁のカゴかと見まごうほど巨大なリアのウイングがスパルタンな印象を与える外見とは裏腹に、乗り味は意外とコンフォート方向に振られている。
組み合わされたSACHESのサスペンションもどちらかと言えばサーキット向けというわけではなく、ブレーキングでしっかりと沈み込み、出口でしんなりと伸びるような伸び側も縮み側も深めの減衰で、ハンドリングに頼らずに加重移動でコーナリングをするとその良さが生きるようなイメージだ。つまりこのスイングするような感覚は、サーキットでの少し攻めた領域に於いては剛性に物足りなさも感じてしまうほどだということにも繋がる。
これなら一般道でも突き上げやピッチングを気にするほどではないだろう。が、とにかく見た目が派手なだけに「え、意外とこんなもんなん?」と良くも悪くも拍子抜けしてしまうのは仕方ないのかもしれない。
しかしソフトなのはサスだけ。油断してはいけないのがファイナルデフ+機械式LSDの効果!とにかく加速が伸び~るのだ!
特に高速・高回転域での伸び代にはワクワクする。この伸びはTRD仕様車と比べても明確で、これにはリアの巨大ウイングも多大な効果を及ぼしていると思われる。
だけどコーナリングになるとこのウイングがちょっと悪さをしてしまうのも事実で、ボディが向きを変えた瞬間にふっとダウンフォースが抜けてしまうため、ハンドリングに乱れが出てしまう。このリアウイングは見た目よりも性能で評価が分かれそうだなと感じた。
車内音も驚くほど静かなファクトリーチューンは意外にもガチガチ・オラオラ路線ではなく、ゆったりと大人がクルーズするためのチューニングであると言えるだろう。
試乗後に、確認したところ、やはり「サーキット専用というよりは“峠”をメインとするセッティングを狙ってます」とのこと、納得だ。
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