トヨタ 86(ハチロク)試乗レポート/渡辺陽一郎(3/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
一見高回転タイプだが、低回転も扱いやすい「86」の2リッター水平対向エンジン
動力性能はどうか。2リッターの水平対向エンジンは、最高出力が200馬力(7000回転)、最大トルクは20.9kgf-m(6400~6600回転)になる。
高速道路の巡航では6速に入れてエンジン回転を抑えると、燃料消費量を節約できる。シフトレバーの動く範囲は、6速ATを含めて短く抑えられた。
ペダルの配置も適切だ。シフトダウンの時、右足のツマ先でブレーキペダルを踏みながら、踵でアクセルを踏んで回転を合わせるヒール&トゥも容易に行える。
タイヤの設定を見ても分かるように、86はモータースポーツ用のRCでなくてもチューニングを楽しんだりする「素材」としての性格が強い。買った後で手を加えて楽しめることも、ホビーアイテムらしさだろう。
となればソフトウェアが重要で、身近にVSCをカットできる環境を作って欲しい。サーキットが一番だが、数が限られ、出かけるのにも時間を要する。タイヤの摩耗が大きく費用も高い。
各地域に点在するモータープール(車両の保管場所)の空いたスペースにジムカーナのコースを作り、1ヶ月に2日間くらい、自由に走れるようにしてもらえると嬉しい。そのような会場には試乗車も置いて、スポーツ走行を試した上で購入できるシステムがあれば親切だろう。
そうすれば、販売促進にも役立つ。スポーツモデルの受け止め方、楽しみ方は地域ごとに微妙な差があるから、販売会社がプランを立て、メーカーが支援を行うシステムが望ましい。
今の日本では、86のようなスポーツクーペの生命力はきわめて弱い。長く、大切に育てていくことが重要だ。その過程では、車両開発から宣伝、さらにディーラーの販売促進まで、ほかの車種にも通用するさまざまな発見があると思う。
86の今後の展開が、国内販売の低迷を打破する切っ掛けになるかも知れない。
愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!
-
一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?
これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。
-
一括査定は本当に高く売れるの?
これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。