スズキ 新型ワゴンR 試乗レポート/渡辺陽一郎(3/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正/オートックワン編集部
ターボモデルの効率は、きわめて高い!
買い得グレードは前述のように「FXリミテッド」だが、走りに不満を抱いたならスティングレーも試乗してみたい。
スティングレーXは、FXリミテッドと同じくノーマルエンジンを搭載するが、フロントスタビライザーを装着。ボディの傾き方が抑えられて走行安定性も高まる。タイヤと空気圧は同じで乗り心地は硬いが、FXリミテッドに比べるとショックの伝わり方が少しマイルドだ。
ターボを装着した「T」は、幅広い回転域で動力性能が向上。1.1リッターのノーマルエンジンを搭載した感覚で走れる。しかもJC08モード燃費は、ノーマルエンジンの28.8km/Lに対して26.8km/Lだから、7%程度しか悪化しない。
最高出力が23%、最大トルクが52%の上乗せになることを考えれば、ターボモデルの効率はきわめて高い。小さなエンジンにターボを装着して動力性能の向上を図る「ダウンサイジングターボ」の機能を持つ。軽自動車に限定せず、スイフトのようなコンパクトカーにも搭載して欲しいエンジンだ。
スティングレーは決して割高ではない
グレード間の価格差と割安感にも触れておこう。
グレード構成は、標準ボディが「FX」と「FXリミテッド」、スティングレーが「X」とターボの「T」になる。アイドリングストップは全車に標準装備。FXリミテッド(124万9,500円/価格はすべて2WD)は、FX(110万9,850円)より約14万円高いが、エアロパーツ、アルミホイール、キーレスプッシュスタートなど、20万円相当の装備が加わる。従ってFXリミテッドはFXよりも約6万円割安。売れ筋のグレードになっている。
「スティングレーX」(133万3,500円)は、標準ボディのFXリミテッドより8万4,000円高く、ディスチャージヘッドランプ、フロントスタビライザー、フォグランプが加わり、ドアミラーウインカーは省かれる。
これらを差し引きすれば、フロントマスクなどの変更に伴う価格上昇は3万円弱だ。見栄えの違いを考えれば納得できる価格差だろう。
ターボを備えた「スティングレーT」(149万6,250円)は、Xよりも約16万円高い。
CVTにはパドルシフトが備わり、アルミホイールとタイヤは15インチに拡大。ドアミラーウインカーの装着など8万円相当の装備向上も含まれるから、ターボの装着に伴う価格上昇は約8万円だ。
ターボの装着を排気量の拡大に置き換えると、動力性能的に約400ccに相当。排気量の相場は「100cc=2万円」だから、400ccなら8万円になって吊り合いは取れる(ちなみに上級エンジンを割高にする車種も多い)。FXリミテッドは背の高い軽自動車の売れ筋価格帯(105~135万円前後)の中央に収まることから売れ筋になるが、機能や装備と価格のバランスという見方をすれば、スティングレーのXやTも割高ではない。
FXリミテッドを起点に、内外装や運転感覚の好みに応じて上級移行を図っても良いと思う。
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