[試乗]正統派コンパクト 新型「スズキ スイフト」がフルモデルチェンジで魅せる、地味ながら凄いワザ(4/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:小林岳夫
ドライバーを確実に支えてくれる秀逸なフロントシート
内装も満足できるが、ATレバーは操作感が少し曖昧だ。実用的に不都合はないが、Dレンジに入れようとしてPレンジから勢いよくシフト操作すると、そのまま真っ直ぐMレンジに入ってしまうことがあった。もう少し前後スライドの動きを正確にすると良い。
前席はサイズに余裕を持たせ、背もたれは肩まわりまで確実に支える。腰を包み込む形状でサポート性も良い。運転席の上下調節機能は、座面の前側を少し持ち上げた状態で動くから、どの位置でも腰まわりの収まり方が損なわれない。地味ながらこうしたところもスイフトらしい骨太さを感じさせる。他社にはない大きな美点だ。
>>スズキ 新型スイフト フォトギャラリー[画像144枚!]
後席は膝先空間が狭めで腰が少し落ち込むが、乗員の足が前席の下に収まり、広々感はないものの大人4名が乗車しても窮屈には感じない。わずか3.8m少々の短い全長を考えればむしろ優秀な部類だ。
今どきの劣悪なコンパクトSUVほどではないが、後方視界は実車で一度確認すべし
購入時に確認すべきは後方視界だ。後席側のサイドウィンドウが狭くCピラー(ドア後ろの柱)も太めだから、斜め後ろがやや見にくい。ボディがコンパクトだから車庫入れがしにくく感じるほどではないが、安全性を考えると好ましくはない。全方位モニターは用意されるが、視界の良いクルマで後方を振り返った時に比べると視野が狭まる。
また全方位モニターはカーナビとセット(142560円)で装着されるが、コンパクトカーや軽自動車は主に買い物などに使われることも多く、CD/ラジオのみのカーオーディオで済ませるユーザーも多い。モニターはあくまでも視界確保の支援機能であって、ドライバーの視覚で直接後方を確認出来ることも、安全の基本性能として大切なことだ。
スイフト最大のライバル「マツダ デミオ」との違いは!?
なお、スイフトと同様、走行性能、乗り心地、前席の座り心地などを重視して開発された国産コンパクトカーとして、スイフト同様にクルマ好きからの支持集めているのが、マツダ デミオだ。
デミオは巡航燃費に優れるクリーンディーゼルターボの人気が高い。また直進安定性も優れており、コンパクトカーでありながら、高速道路を使った長距離ドライブにも適している。いっぽうスイフトは、軽快な運転感覚を生かした峠道などの走りが楽しい。
両車とも市街地の取りまわし性、経済性を追究しながら、走りの指向性が異なる。
このようにコンパクトカーは優れた燃費性能、割安な価格などに加えて、好みや用途で選べることから人気が高い。新型スイフトはその世界をさらに広げてくれた。
[レポート:渡辺陽一郎/Photo:小林岳夫]
スズキ 新型スイフト HYBRID RS セーフティパッケージ装着車[2WD] 主要諸元
全長x全幅x全高:3840x1695x1500mm/ホイールベース:2450mm/車両重量:910kg/乗車定員:5名/駆動方式:前輪駆動(FF)/最小回転半径:4.8m/エンジン種類:直列4気筒 DOHC 16V デュアルジェットエンジン/総排気量:1242cc/エンジン最高出力:91ps(67kW)/6000rpm/エンジン最大トルク:12.0kgf-m(118N・m)/4400rpm/モーター種類:直流同期電動機/モーター最高出力:3.1ps(2.3kW)/1000rpm/モーター最大トルク:5.1kgf-m(50N・m)/動力用主電池:リチウムイオン電池/トランスミッション:副変速機構付CVT(自動無段変速機)/サスペンション形式:(前)マクファーソンストラット式(後)トーションビーム式/タイヤサイズ:185/55R16 83V/メーカー希望小売価格:1,787,400円[消費税込]
※試乗・撮影車はオプション装着モデル
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