【清水草一試乗記】このクルマ、乗ればわかるさ!! スズキ スイフトスポーツ&マツダ デミオ編(1/2)
- 筆者: 清水 草一
- カメラマン:原田 淳
国産車には、ポルシェとロータスがある
私は本気でそう思っている。ポルシェはスイフトスポーツ(以下略スイスポ)、ロータスとはデミオのことだ。
この2台は本当にスバラシイ!そして安い!国産車からスポーツモデルがほとんど消えて久しいが、スイスポとデミオがあれば、ニセモノのスポーツカーとかスペシャルティカーなんぞいらん!!(つってもないんだけど)
近年の欧州コンパクトカーはなんだありゃ!どいつもこいつもデカく重く狭くなりやがって。運転してもどーってことなかったりする。一方国産コンパクトカーの多くは、広さと安さを最優先で開発されているので、クルマ好きにすれば「出家カー」の匂いが濃厚だ。
が、スイスポとデミオは違う。この2台には、コンパクトカー本来の楽しみ、ヨロコビがぎっちり詰まっている。つまりこの2台こそ、現在、世界のコンパクトカー界に君臨する2大巨頭、2大頂点なのだ!そしてその操縦感覚は、どこかポルシェとロータスを連想させるのである!
スズキ スイフトスポーツについて語る
まずスイフトスポーツ。今日の試乗車のボディカラーはシルバーだ。うーん、早くもポルシェっぽいじゃないか。
ウエストラインのふくらみがボディの前から後ろまで貫かれているあたりもポルシェっぽいし、天井が高くてちょっとピョコッとしたプロポーションも、なんとなくポルシェを彷彿とさせる。
運転席に乗り込むと、ますますポルシェである。このバケットシートのカチッとした座り心地。そして色気のないシンプルなインパネ回り。現在のポルシェのインテリアは相当ゴージャスになっているが、964あたりまでは兵器のように素っ気なかった。スイスポのインパネにも、あの虚飾を捨てたハードボイルド感が漂っているのである。
1.6リッターDOHCエンジンに火を入れる。ほとんど音がしない(ガク~)。さすがにここはポルシェと違う。が、ガッシリしたステアリングの握り心地は、ドイツの香りを感じさせる。
5速マニュアルシフトを1速に入れる。おお、ギアの感触が重厚だ!工作精度の高さとともに、耐久性の高さすら感じさせる質実剛健な造りじゃないか。ポルシェのギアと言えば、「熱いナイフをバターに入れるような」とかなんとか形容されたものだが、ナローポルシェのスポルトマチック(セミAT)は、とにかく機械!入れれば歯車がギギギギギ!を感じさせてくれて、ちょっとこんな感触だった。つまり、似ていないこともないのである!
走り出すとさらにポルシェ感は高まる。とにかくボディがポルシェである。ボディがポルシェというのはつまり、金庫が走ってるみたいにガッシリしているという意味だ。ステアリングフィールも、到底コンパクトカーとは思えない重厚さ。
スズキのエンジニアたちは、電動パワステのアシストをあえて絞って、ポルシェ感を演出したに違いない。
ワインディングを攻めれば、ロールはピタリと抑えられ、狙ったラインをスポーツタイヤがピシッとトレースしてくれる。ポルシェと違ってFFだが、FFとはつまりRRと進行方向が逆なだけ。ポルシェがバックしている感覚だ。
エンジンフィールは、さすがにポルシェに比べると、どーってことないし、パワーも特筆すべきものはないが、コース脇で見ていたスタッフによると、「キィーンという甲高い音がしていた」そうである。さすがスズキのスポーツユニット。
考えてみれば、パワーが大したことないなんてのは、感覚がマヒしちゃってるだけで、この125馬力をすべて使い切ることができれば、公道上にはほとんど敵はいないし、どんな相手にだってまず負けない。あとは腕次第なのである。男よのう。
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