スズキ スイフトの新型と旧型を比べてみた(2/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
動力性能比較
新型スイフトのエンジンには、冒頭で触れたとおり直列4気筒1.2Lのノーマルタイプとハイブリッド、直列3気筒1Lのターボがある。
これらの内、1.2Lの動力性能は最高出力が91馬力(6000回転)、最大トルクは12kg-m(4400回転)。先代型と同等だが、実用回転域の駆動力を高める変更を施した。
また車両重量が大幅に軽くなっている。同じ仕様同士で比べると、新型は120kg軽量化された。
売れ筋グレードの車両重量は、先代型のXL-DJE(デュアルジェットエンジン)が1000kg、新型のマイルドハイブリッドMLは900kgだ。CVT(無段変速AT)のギヤ比などは先代型と同じだが、約10%の軽量化が行われて運転感覚が軽快になる。
進化度数:4点/10点(比べてようやく気付くレベル)
安全装備比較
先代型は緊急自動ブレーキを作動できる安全装備が設定されなかったが、新型にはデュアルセンサーブレーキサポートが採用され、セーフティパッケージに含まれている。赤外線レーザーと単眼カメラを併用して、危険が迫ると車両に対しては時速100km、歩行者に対しては時速60kmを上限に警報を発する。衝突不可避の状態になると、緊急自動ブレーキも作動させる。
またサイド&カーテンエアバッグは、先代型では一部の上級グレードだけに標準装着されて大半の仕様ではオプションでも付けられなかったが、新型ではセーフティパッケージに含まれる。
このほかセーフティパッケージには、運転支援の機能としてミリ波レーダー方式のアクティブクルーズコントロールも備わり、時速40~100kmでは、車間距離を自動制御しながら先行車に追従走行することが可能になった。これも新型になって採用された機能だ。
今のところミリ波レーダーはアクティブクルーズコントロールの制御だけに使われ、緊急自動ブレーキのセンサーとしては機能していない。ミリ波レーダー/赤外線レーザー/単眼カメラを統合制御すれば、安全性とクルーズコントロールの機能がさらに向上するだろう。それにしても安全装備と運転支援の機能は、先代型に比べて格段に進化した。
進化度数:9点/10点(超絶的に進化した)
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