スズキ パレットSW 試乗レポート/森口将之(4/4)
- 筆者: 森口 将之
- カメラマン:オートックワン編集部
キャラクターに相応しく適度に締まった足
デビュー直後に乗ったパレットの乗り心地は、ライバルのタントがかなりソフトだったのとは対照的に、適度に締まった足で安定性を確保するというフィーリングだった。ところがSWは、タイヤが165/55R14とワンサイズ太くなったのに、むしろマイルドになっている感じがした。販売成績で上をいく好敵手の影響を受けたわけじゃないだろうが、好ましい改良である。
ターボは自然吸気より少し固めになるものの、こちらも不快ではない。とはいえタントに比べればフラット感重視だから、コーナーで大きくロールすることはなく、街乗りレベルのスピードなら、背の高さを気にすることなくコーナーをクリアできた。マイナーチェンジ前のパレットが備えていた安定性はそのままであり、SWのキャラクターにふさわしい足という感じがした。
パレットとライバルのタントの販売台数を比べると、いまのところ相手が上を行っている。でも今回のSW追加で、状況が変化するかもしれない。
たしかにお母さんユーザーにとっては、タントのピラーレススライドドアが魅力かもしれないが、男子目線でパレットSWとタントカスタムを比べれば、クールでスポーティなパレットSWの仕立てと走りに惹かれるからだ。
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