新型レヴォーグデビュー目前!スバル 歴代レガシィワゴンを振り返る(1/3)

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スバルのフラッグシップであるレガシィの初代モデルが登場したのは今から30年前。その系譜を受け継ぐ2代目となる新型レヴォーグが、いよいよ開幕が迫った「東京モーターショー2019」にて登場する。そこで今回はスバルの“受け継がれてゆくモデル”レガシィの歴代モデルを振り返る!

目次[開く][閉じる]
  1. レガシィ30年の進化は、スバルのGT性能向上の歴史そのもの
  2. 開発コード44Bと呼ばれた初代
  3. 追いかけられる立場となった2代目
  4. スバルの安全神話を生んだ3代目
  5. 3ナンバーボディとなった4代目
  6. 「ぶつかならないクルマ!?」が話題となった5代目
  7. 6代目ではツーリングワゴンが廃止に
  8. 新型(2代目)レヴォーグや如何に!?

レガシィ30年の進化は、スバルのGT性能向上の歴史そのもの

1989年に初代レガシィが登場してから今年2019年で30周年を迎える。5代目以降は北米を主軸に置くようになるが、スバルのフラッグシップである事は変わりない。一方、日本市場では2014年に「25年目のフルモデルチェンジ」をキーワードに日本最適サイズで開発された「レヴォーグ」が実質的な後継モデルとして登場、今年の東京モーターショーでは2代目となる新型が登場予定となっている。

■歴代レガシィを画像で振り返る

30年に渡って歩んできたレガシィの進化の歴史は、スバルのグランドツーリング(GT)性能の進化の歴史でもある。スバルの考えるGTとは、より速く/より遠くに/より安全に/より快適に/より遠くに……だ。つまり、要約すると「一芸に秀でるのではなく“総合性能”が重要」と言うわけだ。

スバル/レヴォーグ
スバル レヴォーグカタログを見る
新車価格:
363万円508.2万円
中古価格:
79万円640.2万円

開発コード44Bと呼ばれた初代

1980年年代、日本が大きく経済成長を遂げていく中、スバルだけはそのブームに全く乗れずにいた。いや、それどころか他社による買収や倒産の危機まで報道されるほど厳しい局面に立たされていた。当時のレオーネ(3代目)はターボもフルタイム4WDも用意されていたが、悪路走破性以外はライバルに対して全く歯が立たず……。このままでは「技術のスバル」とは言えないと言う危機感は会社全体に広がり、「クルマで勝負」、「本気でいいクルマを造る」と言う流れになったそうだ。そんな経緯から開発されたのが開発コード44Bと呼ばれた初代レガシィである。

開発コンセプトは「日本一で一番いいセダン/ワゴンを作る」だった。その実現のために、プラットフォームはスバル1000以来となる全面新設計でサスペンションは4輪ストラットが奢られた。エンジンも同じ水平対向ながら完全新設計となるEJ型を開発。トップモデルのRSには220psを発生するターボエンジンも用意された。開発手法も新たな手法が取り入れられ、縦割り&技術主導からプロジェクトチーム制へと変更。更に走りの味付けは一人の実験担当者の“神の声”に委ねた。その人は、現在STIに所属する辰己英治氏だった。彼はベンチマークとしてメルセデス・ベンツ 190を徹底的に解析、更にプライベートで参戦していたダートラでの経験を活かし「曲がる4WD」を作り上げた。

このようにして生まれた初代レガシィの走りは高く評価され、スバルのイメージは大きく変わった。発売当初、ターボモデルはセダン&MTのみの設定だったが、遅れてATの設定とステーションワゴンにも設定が追加されると、その人気は更に高まった。

追いかけられる立場となった2代目

1993年、レガシィは2代目へフルモデルチェンジ。初代は日本一を目指していたが、2代目以降は「やるなら一番を!!」と世界一を目指した。そんな2代目の開発コンセプトは「継承・熟成」。初代は“挑戦者”だったが、世間の評価が高くなるとライバルモデルも登場。逆にレガシィは追いかけられる立場となった。

世の中のトレンドは3ナンバー化だったが、レガシィは5ナンバーサイズを死守。それが特長の一つにもなっていた。

エンジンはEJ型を継続採用するが性能はアップデートされた。特にターボモデルはシーケンシャルツインターボの採用で大きくポテンシャルアップが行なわれた。シャシーも基本構造は初代から受け継がれたが、ボディ剛性アップや居住性の改善などが実施されていた。

2代目のトピックは登場から3年後となる1996年に行なわれた大幅改良だ。スバル車は体力的な問題もありライバルよりも世代交代のスパンが長いが、それを逆手に取ってデビュー時のモデルでやり残したことに手を加えた。一般的にマイナーチェンジは商品性向上のための意匠変更や小改良が主だが、スバルはエンジン/シャシーを含んだ全域に手を入れた。つまり、見た目以外はフルモデルチェンジと言っていいレベルの変更だった。フラッグシップとなるステーションワゴンの「GT-B」、セダンの「RS」は量産車初の280psを達成した2Lシーケンシャルツインターボやビルシュタイン製倒立ダンパー&215/45R17タイヤを採用。バブル崩壊後で不景気な時期だったが、大ヒット作となった。この大幅改良を機に「ビックマイナーチェンジ」と言う言葉が生まれたとも言われている。

また、2代目では北米向けにツーリングワゴンをベースに車高を上げ、エクステリアにSUVルックが施された「アウトバック」を展開。日本では「グランドワゴン」として発売された。この当時はまだ販売比率は低かったが、ステーションワゴンベースのクロスオーバーSUVの先駆けとなった。

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山本 シンヤ
筆者山本 シンヤ

自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車雑誌の世界に転職。2013年に独立し。「造り手」と「使い手」の両方の気持ちを“解りやすく上手”に伝えることをモットーに「自動車研究家」を名乗って活動をしている。西部警察は子供時代にリアルでTV放送を見て以来大ファンに。現在も暇があれば再放送を入念にチェックしており、当時の番組事情の分析も行なう。プラモデルやミニカー、資料の収集はもちろん、すでにコンプリートBOXも入手済み。現在は木暮課長が着るような派手な裏地のスーツとベストの購入を検討中。記事一覧を見る

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