DESIGNER'S ROOM vol.2 SUBARU LEGACY 磯村 晋(4/4)
- 筆者: オートックワン 編集部
- カメラマン:小平 寛 / 富士重工業株式会社
“大きく変化させて、どこから見てもレガシィに見せろ”・・・難しいですね。
磯村)でもこれにはちゃんとした深い理由があるのです。
レガシィオーナーの皆さんは、今お乗りになられているレガシィを大変気に入ってくださっています。
中には買い換える理由が見つからないとまで仰る方々も多くいるのです。でもそれって逆に“買い換える理由が見つかりにくい”ということにもなるのです。
実は今回の新型レガシィは、従来のレガシィのポテンシャルは保ちつつ、「懐を大きくしたクルマ」です。
車格やインテリアの質感、それにエンジンの排気量UPなど、まさに「豊かさ」、「上質」、「ゆとり」というものを取り入れたわけですから、間違いなく成長したレガシィになっています。
それは走りやデザインだけに限らず、商品としてそういうクルマに仕上がったのだと考えております。
お客様には新型レガシィは“懐が大きくなって豊かさを手に入れた車なんだよ”ということを、是非ご理解いただければと思いますね。
要はここがレガシィオーナーへ向けたメッセージでもあるのです。
最後にカーデザイナーとして、デザイン学生へメッセージを。
磯村)僕は最初、ただ漠然とデザイナーになりたいなと思っていたのです。しかも最初はバイクのデザイナーに憧れていましたね。
そして早くスキルを身に付けたいという一心で、学生の頃はトランスポーテーションのデザインを勉強して、そしてその後運よくカーデザイナーになれたのですが、大切なのは「何かを生み出したい」という気持ちだと思います。
大袈裟かもしれませんが、自分が産まれてきた意味、自分が存在する意味というものは、 「何かを生み出すこと」だと、思っています。
それには少なくとも、夢と独自の視点というものを常に大事にしておいてもらいたいですね。
それを踏まえた上で、ある瞬間に与えられたタイミングとチャンスを、どう使うかが問題になってくると思います。
ですから、皆さんはその瞬間までにスキルを蓄えておくことをオススメします。ここが一番重要だと思っています。
頑張って下さい。
編集部)1989年にデビューしたスバル レガシィ。
磯村氏が語るように、歴代、そこには常に機能性と、ドライバーズカーとしての美意識を尊重し融合させた「機能美」というデザインアイデンティティが深く根付いていた。
2009年、5代目新型レガシィは「豊さ」「上質」「ゆとり」を備え、また一歩、大きく成長したクルマへと進化を遂げた。
日本が世界に誇る究極のグランドツーリングカー、スバル レガシィ。
また新たなステージへと駆け上がった。
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