スバル インプレッサ R205 試乗レポート(1/3)
- 筆者: 松田 秀士
- カメラマン:柳田由人
STIコンプリートモデル「R205」が遂に登場!
インプレッサのSTIコンプリートモデルには、旧型インプレッサをベースとして大反響を呼んだS203やS204が記憶に新しいが、現行型インプレッサの限定バージョンがついに登場した。
そのネーミングはSではなくR205。R205のRはレーシングではなくて「ROAD」つまり「ロードスポーツ」を表している。
S203やS204は過激さが一つの売りにもなっていたのだが、R205ではサーキットなどスポーツ走行もこなせる高いレベルの走行性能を持ちながら、日常でも使いこなせる快適さも同時に追求したモデルになっている。さらに突っ込んで説明すると、スポーツ走行ではない普段の走りの中にも車を操る気持ち良さや感動があるのだ。
ベースとなる車両は、モータースポーツ向けといえる「インプレッサ WRX STI スペックC」。スペックCの持つ走りのテイストを、STIならではの直感的な安心感が得られる方向に味付けして、逆に内外装は控えめになっている。
400台の限定バージョン。それを現すようにエンジンルームと室内シフトレバーの前にはシリアルナンバーが刻まれたプレートが貼り付けられている。
早速、R205のコックピットに潜り込んでみた。
S203に初めて乗ったときは、あまりに元気なエンジンのパワーフィールに驚愕したものだ。STIって凄いクルマを投入するんだ、と。そして価格の安さにも驚いた。
R205のエンジンも、やはり元気だ。そのチューニング内容を説明すると、まずベースエンジン自体はスペックCとなんら変わらないが、ターボが専用のボールベアリングを組み込んだものに変更されている。
このあたりはこれまでのSシリーズにも共通した手法で、ボールベアリングターボはアクセルレスポンスがターボとは思えないほど格段に鋭くなる効果がある。そのボールベアリングターボの効果を最大限に引き出すには、排気系のチューニングも忘れてはならない。
エキゾーストパイプはフロントからセンター、そしてリヤと全てが専用チューニングされ、消音器も専用の低背圧スポーツマフラーだ。これらが、補記類とのベストなマッチングを図れるようECU(エンジンマネージメント)にも専用チューンが施されている。
2リッターDOHC 水平対向4気筒+ツインスクロールターボが搾り出すパワーは、320ps/6,400rpm、最大トルクは431Nm/4,000rpm。特に最大トルクは2,000rpm後半からほぼ最大トルクを発生していて、広範囲な低中速の厚いトルクが特徴だ。
サスペンションは、ダンパーもスプリングもSTIの専用チューン。さらにリヤサスペンションにSTI製のピロブッシュタイプを採用している。
これは、ラテラルリンクと呼ばれる横方向を支えるサスペンションアームの一部を、乗り心地重視のゴムブッシュから操縦性重視のピロボールタイプに変更したもの。
とはいえ、レースマシン並みのピロボールではなく、あくまでも乗り心地が破綻しないようにピロボールにゴムブッシュを巻いたもので、さらに片方に2本付くラテラルリンク内側のみをピロボール式として、アップライト側は従来のゴムブッシュ式としている。
エンジンルームを覗き込むと、ストラットタワーバーをSTIの手によりさらに進化させた「フレキシブルタワーバー」が装着されている。車体剛性をアップさせるパーツだが、センターにダンパーを組み込むことによって、ただ突っ張らせるだけでなく減衰を発生させることで意味のあるフロント応答性を実現する。
また、フロントサスペンションにあらかじめ引っ張る力をかけて大きな操舵角での切れ込みを出す「フレキシブルドロースティフナー」。左右のリヤロワアーム付け根にクロスメンバー的な補強を施す「フレキシブルサポート・リヤ」を採用。
さらに、STI製鋳造18インチアルミホイールの中に覗くブレーキには、ブレンボ製のフロント6ポッド/リア4ポッドを。そして、装着タイヤはR205用に専用開発されたポテンザ RE070を装着する。
エクステリアでは、フロント・リアアンダースポイラー、ブラック塗装された大型ルーフスポイラー、専用フロントグリル、専用サイドガーニッシュと、スペックCに比べてそれほど奇抜な外観ではない。
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