【試乗】「あぁ、新車を買うって素晴らしい!」本気(マジ)で買ったインプレッサG4でインプレッション編/マリオ高野(2/3)

【試乗】「あぁ、新車を買うって素晴らしい!」本気(マジ)で買ったインプレッサG4でインプレッション編/マリオ高野
スバル インプレッサ G4 1.6i(5MT)フロントイメージ スバル インプレッサ G4 1.6i(5MT)リアイメージ スバル インプレッサ G4 1.6i(5MT)ホイール&タイヤ スバル インプレッサ G4 1.6i(5MT)エンジンルーム スバル インプレッサ G4 1.6i(5MT)に取り付けられたフレキシブルタワーバー スバル インプレッサ G4 1.6i(5MT)インパネ スバル インプレッサ G4 1.6i(5MT)フロントシート スバル インプレッサ G4 1.6i(5MT)フロントシートに座るマリオ高野氏 スバル インプレッサ G4 1.6i(5MT)リアシート スバル インプレッサ G4 1.6i(5MT)リアシートで超~くつろぎ中?のマリオ氏 スバル インプレッサ G4 1.6i(5MT)マニュアル車を電撃シフト!ガラスのミッションではないので壊れません!/手タレはマリオ高野氏 画像ギャラリーはこちら

FB16エンジンは「官能ユニット」であります!

スバル インプレッサ G4 1.6i(5MT)エンジンルーム

まず、1.6リッターエンジンがMTで操ると存外に刺激的で、猛烈に個性的であることがわかったのです。最大の感動ポイントは「エンジン回転フィール」と「メカニカルサウンド」!

低回転域では多少眠たい感じがしますが、3,500回転あたりから音質がガラッと変わり、いかにも水平対向らしいウルトラスムーズ感が炸裂!

レッドゾーン手前まで回してもトルク感がタレるなどの頭打ちはなく、振動が過度に大きくなることもないため、低めのギアで延々と高回転域をキープしても「エンジンに無理をさせている」という罪悪感を一切抱かず、清涼感のある緻密なメカニカルサウンドを聴き続けることが可能です。

FB16エンジンは生粋のスポーツユニットではないものの、実用性重視のエンジンとしては「官能的」と断言できるほど気持ち良く回し甲斐のあるエンジンだったのです。

新世代FB16エンジンは、フラットトルクで扱いやすく低燃費な反面、ドラマチック性は乏しいと思っておりましたが、それは大きな間違いであると気がつきました。

「MTの楽しさ」を実感させてくれるFB16

リニアトロニックで乗るFB16エンジンは、トルクコンバーターのおかげもあってか発進時の微低回転域から十分以上のトルクが得られるため、あまりアクセルを踏まなくても力強い発進加速が得られるのに対し、MTではまったく別のエンジンかと思えるほど微低速域のトルクが細く感じられるため、スムーズに発進させるのは難しいほどです。活発に走るには、積極的に上まで回す必要があります。

愛車のインプレッサ G4を運転中のマリオ高野氏

しかし、これは今のご時世にわざわざMTを選んだドライバーにとっては歓迎すべき特性です。エンジンの美味しい部分を自分で探りながら引き出す喜びを思い出させてくれるからです。

ただひたすら全域フラットトルク一辺倒のエンジンだと、運転はラクですがMTで操作してもあまり楽しくなく、MTを選ぶ意味があまり感じられません。しかし、FB16は「MTの楽しさ」を実感させてくれるエンジンだったのでありました。

リニアトロニックは、エンジンの弱点をカバーしながら旨味を上手く引き出し、ダイレクト感も高い極めて優秀なCVTながら、インプレッサの1.6リッターグレードでは「D」と「L」の2レンジしか選択できず、アクセルを全開にし続けない限り高回転域をフル活用することができないので、FB16エンジンの味わい面での真価がわかりにくいという難点があります。

2リッターエンジン車のリニアトロニックには6速マニュアル変速が可能な「パドルシフト」が備わるので任意で高回転をキープすることができるというのに、1.6リッターのCVT車を買う人はそこまでエンジンを回し切ることはないとの判断がなされたのなら残念至極。FB16のように気持ち良く回るエンジンを搭載する場合は、2リッター車と同じ設定にして欲しいものです。

せっかくの甘美さを最大限に味わい尽くせないのはモッタイナイ限り。ちなみに、この問題はレヴォーグの2リッター車に搭載されるスポーツリニアトロニックでは大幅に解消されています。

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マリオ 高野
筆者マリオ 高野

1973年大阪生まれ。免許取得後にクルマの楽しさに目覚め、ヴィヴィオとインプレッサWRXを立て続けに新車で購入。弱冠ハタチでクルマローン地獄に陥るも、クルマへの愛情や関心は深まるばかりとなり、ホンダの新車セールスマンや輸入車ディーラーでの車両回送員、ダイハツ期間工(アンダーボディ組立て)などを経験。2001年に自動車雑誌の編集部員を目指し上京。新車情報誌やアメ車雑誌の編集部員を経てフリーライターとなる。編集プロダクション「フォッケウルフ」での階級は「二等兵」。記事一覧を見る

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