2011年6月度販売ランキング/松下宏(1/2)

2011年6月度販売ランキング/松下宏
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前年比は改善傾向ながら大幅減

2011年6月の新車販売台数は、登録車と軽自動車を合わせた合計が「35万1825台」。前年に比べ、21.6%の減少となった。

4月の47.3%減、5月の33.4%減と比べれば改善傾向にはあるが、相変わらず大幅なマイナスで、過去10年間の同月比で見ても最も少ない台数となっている。

6月の販売台数を登録車だけで見ると「22万5,024台」で23.3%の減少、軽自動車は「12万6,801台」で18.3%の減少となっている。軽自動車のほうが比較的落ち込みがやや少ないのは変わらない。

いずれにしても、東日本大震災の影響による生産の落ち込みが6月も未だ続いていることを示している。完全な復調に至るには、今しばらく時間がかかりそうだ。

上半期の台数で見ると、フィットが8万8,282台でプリウスを上回って首位に立った。その他、セレナがミニバンでクラス首位を確保したり、アウディが過去最高の1万85台を販売するなど、各社からニュースリリースが出されている。なお、1月~6月の軽自動車首位はムーヴだった。

上半期で首位に立ったフィットは、前年に比べると2.1%の落ち込みだったものの、前年首位のプリウスが半分以下にまで落ち込んだので首位が入れ代わる形となった。

1位~10位:6月はプリウスが首位を奪回

トヨタ プリウスα

1位:プリウス(19,429)/2位:フィット(16,321)

3位:ワゴンR(14,928)/4位:ムーヴ(13,720)

5位:ヴィッツ(12,356)/6位:タント(10,790)

7位:セレナ(8,224)/8位:マーチ(6,493)

9位:ミラ(6,402)/10位:アルト(6,156)

東日本大震災の影響が大きく表れたためか、3月の2位から、4月は5位、5月には6位にまでランクを落としていた「トヨタ プリウス」が、6月は2万台近い台数を販売して久々の首位に復活した。これには「プリウスα」の台数も含まれるが、改めて強みを発揮した形である。

2位には「ホンダ フィット」が入った。フィットも派生車種である「ホンダ フィットシャトル」の納車が始まったはずだが、6月はプリウスに及ばなかった。

フィットは3月~5月までの台数がプリウスを上回っていて、これが理由で1月~6月の累計では首位に立っており、6月単月で見ると4ヶ月振りにプリウスに負けている。

プリウスとフィットが1位~2位を占めたため、前月に1位~2位だった「スズキ ワゴンR」と「ダイハツ ムーヴ」がそれぞれ3位・4位に落ちている。

さらに5位の「ダイハツ タント」6位の「トヨタ ヴィッツ」と続き、6位までが月間の販売台数が1万台を超えた車種になる。

ベスト10圏内には他に、7位「日産 セレナ」、8位「日産 マーチ」と、日産車が2車種入った。

セレナは年初の部品供給難が解消されたようで、ここへきて台数を伸ばしている。1月~6月の累計でミニバン首位に立ったステップワゴンも、6月単月は4,130台で17位にとどまっており、セレナの半分ほどの台数に落ち込んでいる。

また、マーチはタイ製であることが効果を発揮した。

国内生産のクルマは部品供給の関係で生産台数を落としたが、マーチにはそうした影響がなく、販売目標台数を大きく上回り、昨年8月に新型に切り替わって以降、6月は最高に近い販売台数を記録している。

11位~20位:トップ10以下も、コンパクトカーと軽自動車が強い!

トヨタ カローラ フィールダー X“AEROTOURER”(シルバーメタリック)〈オプション装着車〉

11位:カローラ(5,337)/12位:ラクティス(5,117)

13位:パレット(5,069)/14位:ライフ(4,825)

15位:ノート(4,547)/16位:デミオ(4,312)

17位:ステップワゴン(4,130)/18位:フリード(3,986)

19位:モコ(3,709)/20位:キューブ(3,617)

首位のプリウスを除くと、ベスト10圏内に入ったクルマと同じように、11位~20位までのクルマも大半がコンパクトカーか軽自動車で占められている。

コンパクトカーではないクルマは11位の「トヨタ カローラ」、17位の「ホンダ ステップワゴン」だけだ。

12位の「トヨタ ラクティス」、15位「日産 ノート」、16位「マツダ デミオ」、20位「日産 キューブ」がいづれもコンパクトカーで、18位の「ホンダ フリード」もミニバンながらコンパクトカーである。

11位~20位のコンパクトカーに日産車が2車種も入っているのは、東日本大震災からの立ち直りが比較的早かったためと見られる。

軽自動車は13位の「スズキ パレット」14位の「ホンダ ライフ、19位「日産 モコ」の3車種が入った。

パレットは、24位のOEM車ルークスに対して大差を付けたが、モコはOEM元である31位のMRワゴンを1,000台以上も上回っている。元は同じクルマなのに、売れ行きに微妙な違いが出るのはおもしろい。

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松下 宏
筆者松下 宏

自動車そのものはもとよりクルマに関連する経済的な話題に詳しい自動車評論家。新車、中古車を含めてユーザーサイドに立った的確な購入アドバイスを語ることで定評がある。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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