車内エンタメはスマホが必須! スマホ連携機能の今とこれから期待したい機能とは!?
- 筆者: MOTA編集部 木村 剛大
- カメラマン:MOTA編集部
これまでドライブ中に楽しめるエンタメ機能は音楽やラジオ、さらにはテレビが一般的であった。ところがスマホの普及によりYouTubeなどの動画配信サービスを車載モニターで楽しみたいという声が高まりつつある。そこで今注目を集めているのがミラーリング機能だ。今回は変わりつつある車内のエンタメ機能について考えたい。
車内エンタメが音楽から映像コンテンツへ
今、車内のエンタメ機能が大きく変わりつつある。かつてはラジオ、その後カセットテープやCDと車内のエンタメ機能は時代の流れとともに変化してきた。
2000年代に入ってからはHDDナビゲーションへ直接CDを録音するミュージックサーバー機能やiPodなどのMP3プレーヤーをカーオーディオと接続して、無数の音楽を楽しむなど、これまでもかなりの進化を遂げている。
先にあげたカーナビの普及により車内でテレビやDVDといった映像コンテンツを楽しむ人も少なくない。後席乗員用の車載モニターと組み合わせれば、車内はいわば動くエンタメ空間になったといっても過言ではないほどなのだ。
スマホ連携機能は未だ発展途上
ところが、ここにきて新たな動きが出てきたのだ。そう、スマホとの連携である。
現在、スマホ連携といえば2014年ごろからアメリカで始まったApple CarPlayやAndroid Autoといったスマホ画面とほぼ同じ画面を車載モニターに映し出す機能が世界的に浸透しつつある。
日本でも新車のオプションで装着されるカーナビにスマホ連携機能は付随していたが、肝心のカーナビ自体が20~30万円以上と高額なため、普及にも限りがあった。
そこで注目を集めているのが、より安価なディスプレイオーディオだ。スマホと接続してはじめて音楽やナビなどが使用できるというモノで、2019年からトヨタが積極的に採用して以来、注目が集まっている。
>>ほぼスマホ画面と一緒! CarPlayの便利なメニュー画面がこれ
だが、トヨタが推し進めているディスプレイオーディオはスマホと“ほぼ同じ画面”と述べた通り、完全にスマホをミラーリングする訳ではなく、車載モニター用に最適化された画面レイアウトが表示される仕組み。YouTubeやNetflixなどの動画コンテンツは原則として車載モニターに映し出すことはできない。
社外品は映像コンテンツも楽しめる
これまでテレビも走行中は視聴できなかったことを考えればもっともなのだが、パイオニアやアルパインといった大手オーディオメーカーが2020年より積極的に投入しているディスプレイオーディオにおいては話は別。先に挙げた動画配信サービスを、停車中に限りこれまで通りテレビを見るように楽しめるのだ。
もちろんスマホの通信量は発生してしまうが、高温多湿な厳しい車内でも楽しめて通信料もお得な車載用Wi-Fiも製品化されるなど、周辺機器も整いつつある。
EVの普及促進に動画配信サービスがひと役買う!??
現状メーカー純正品は、動画配信サービスに積極的な姿勢ではない。だが、今後電気自動車がもっと普及すれば、もしかすると大きく環境が変わるかもしれない。
電気自動車はこれまでの内燃機関(エンジン車)の給油とは異なり、長い充電時間が発生する。その待ち時間に車内で映像コンテンツを楽しめれば退屈せずに待てるのだ。事実、アメリカではテスラの全モデルに充電時間に視聴できるようにNetflixやHuluなどがインストールされているほどである。
日本市場においては、未だどのメーカーも採用していないが、筆者としてはこの機能こそがEVの普及にひと役買うのでは? とすら考えている。
例えば2020年に登場したホンダeなど、EVは基本的に大画面を備えている車種がほとんどだ。ただしっせっかくの大画面も、ナビや車両設定などといった従来通りの機能表示に留まっているケースが目立つ。
そこで、動画配信サービスに対応させ「EVなら映像コンテンツを大画面で楽しめる!」と訴求すれば、より多くの人に利点をアピール出来るのではないだろうか。
もちろんEV普及にはインフラなどの様々な課題が残されている訳だが、そこはあえて「充電の待ち時間すら車内で楽しめる」と訴求するのもまたひとつの手だと考える。
車内でも動画を楽しみたい! のは当然の流れ
ミラーリングの話からEVにまで話が飛躍してしまったが、結論としては車載モニターでも気軽に映像コンテンツを楽しめる世の中がきて欲しいと考える。
ほとんどの人がスマホなどで映像コンテンツを気軽に楽しむ今、それを車内でも使いたい! と考えるのは当然の流れである。
走行中は禁止にしても、スマホから車載モニターに映像を写せる純正ナビがいち早く登場して欲しいところだ。
【筆者:MOTA編集部 木村 剛大】
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