ガチのSUVライバルが2020年同時デビュー! ダイハツ タフトと宿敵ハスラーの戦い、その結果は!?【2020年話題のクルマを振り返る】
- 筆者: トクダ トオル(MOTA)
2020年も残すところあと1か月を切った。世界的なコロナ禍の中にあっても、国内では様々なニューモデルが登場し、むしろ例年より多くの話題を呼んだ1年だった。そんな2020年を振り返る第3回は、2020年6月10日に正式発表されたダイハツ 新型タフトをおさらい!
同じジャンルの軽SUVがほぼ同じタイミングでデビュー!
ダイハツ vs スズキ! 宿命のガチライバル車が誕生した
ダイハツの軽自動車「タフト」は、ライバルのスズキが「ハスラー」で開拓した軽SUVジャンルへ2020年6月に参入したニューモデルだ。そのハスラーも1月にフルモデルチェンジを実施し2代目に移行。期せずして同時期にガチの新型車対決が実現した。
タフトとハスラーの2台を写真で見比べてみてもわかる通り、どちらも狙っているのはゴツくて四駆っぽいタフなイメージ。だが車高(背)の高さからヘッドライトの形状まで細かく見比べてみると、それぞれの個性や違いも見えてくる。
それぞれ独自の個性が強く、実はあまり競合していない!?
ダイハツ タフトはハスラーを強く意識しながらも、一方で独自の個性を重視して開発された。新型ハスラーの全高が1680mmなのに対し、タフトは1630mmとやや低め。主に2名乗車+荷物という使い方を想定し、前席の空間と荷室の使い勝手を重視して、後席の機能や広さはある程度割切られた。
そしてその前席頭上に標準装備されるのが、タフト最大の自慢である「スカイフィールトップ」だ。現在国産の軽・コンパクトでサンルーフを備えるクルマは無く、大きな特徴となっている。
ハスラーの開発関係者に聞いたところ「あれ(スカイフィールトップ)と(やはりハスラーには備わらない)電子制御パーキングブレーキにはやられました」とホンネをポロリ。とはいえ実際のところ営業現場では「想定以上にあまり競合していないようです」とも。ダイハツの開発者にも競合について聞いたところ「双方とも独自の個性があるためか、今のところ指名買いの比率も多い」と教えてくれた。
タフトのデビューから半年が経過し、販売状況はどうなった!?
さて、販売状況はどうだろうか。ダイハツは発売後1か月を経過した7月の時点で、約18000台の受注を獲得したと発表している。タフトの月販目標台数は4000台だからおよそ4.5倍となる。
そこでタフトが発売された2020年6月から10月までの5か月の販売状況をライバル2車で比較してみた。タフトは平均約6200台なのに対し、ハスラーは平均約7500台を販売(ハスラーの月販目標は6000台)し、コロナ禍の厳しい状況下でもそれぞれ目標台数をクリア。お互いに好調な売れ行きを示している。
相乗効果で市場が拡大している! 日産やホンダの参入にも期待!?
タフトデビューから約半年の状況を見てみると、ガチのライバル車であるハスラーにひけをとらない売れ行きを保っている状況が見えてきた。そしてこれまで初代ハスラーが独占してきた軽SUV市場に、まだ拡大の余地があるということも示している。
三菱には「eKクロス」というSUV風の軽ハイトワゴンが存在するが、日産やホンダの軽には同様のライバル車が今のところ存在していない。
2021年以降、まだ見ぬ日産 デイズやホンダ Nシリーズ派生のSUVモデルが参入することで、軽SUV市場がますます盛り上がることにも大いに期待したいところだ。
[筆者:トクダ トオル(MOTA編集部)]
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