平成で始まり平成に終わる一発屋だったクルマ 5選
- 筆者: 小鮒 康一
気づけば新元号となった「令和元年」もまもなく終焉。とはいえ、今年の4月いっぱいは「平成」であったわけで、年末となった今、改めて平成時代に登場したクルマたちを振り返ってみたい。
平成に生まれ、令和を迎えることのなかったクルマたちを一挙紹介!
といっても、普通に名車たちを振り返っても普通になってしまうので、ここはあえて平成時代に登場し、令和を迎えることなく消えていった一発屋モデルたちをご紹介しよう。
一発屋とはいえ、それだけ強いインパクトを残したクルマ、とも言えるので、決してネガティブな意味にとらないで頂けると幸いだ。
トヨタ アルテッツァ
デビュー前には多くのメディアで「AE86の再来」という言葉が躍ったことで期待値ばかりが上がってしまった感のあるアルテッツァ。
そもそも2ドアクーペ/3ドアハッチバックだったAE86と、4ドアセダンのアルテッツァを同義に語ること自体間違っているような気もするが、当時は多くの人がそれを信じて疑わなかったのだ。
結局、登場後はシャシー性能に対してNAエンジンの出力が物足りないというような評価が続出。クルマとしての完成度は高く、本格的なスポーツセダンとしての評価がなされなかったのは不幸としか言いようがない。
メーカー側もパワー不足という声に対してターボ仕様を限定販売するなど、テコ入れをし続けてはいたが、アルテッツァとして1世代で終了。次世代モデルは海外と同じくレクサス ISとして再スタートを切った。
三菱 FTO
ステーションワゴンやSUVといったRV系の車種が人気だった90年代中盤に新たに三菱が送り出したFFスペシャリティクーペのFTO。
往年の名車ギャランクーペFTOから引き継いだ名前になつかしさを感じたユーザーもいたことだろう。
FFながら、トップグレードにはMIVECを備えたV6エンジンを搭載。2リッターで最高出力は200PSを誇るもので、FFスポーツの最高峰モデルと高い評価を集め、第15回の日本カー・オブ・ザ・イヤーを獲得するまでに至ったのである。
しかし、翌年にホンダからインテグラタイプRが登場するとその高い評価はそのままインテグラタイプRに移行し、クーペ市場縮小とともにひっそりと姿を消してしまった。
ダイハツ ネイキッド
1997年の第32回東京モーターショーに参考出展された「ネイキッドX070」。当初は市販予定はなかったが、ショーでの反響が大きかったため、2年後の99年に市販されたのがネイキッドである。
デビューするまでの間に軽自動車の規格が変更になったため、見た目のデザインはそのままにキッチリ新規格へと変更を果たしてリリースされた同車は、むき出し感の溢れるエクステリアが最大の特徴。
外板パネルをボルトで脱着し、別のアフターパーツに交換できるという発想は現行コペンのドレスフォーメーションに引き継がれたものだ。
全高は立体駐車場に対応する1550mmに押さえながらも、180mmという高い最低地上高(4WD車は150mm)を持ち合わせており、今や大人気の軽クロスオーバー、ハスラー登場の15年も前に近いコンセプトのモデルが登場していたという点は評価に値するが、如何せん時代を先取りし過ぎてしまった。
日産 ラシーン
乗用車ベースのクロスオーバーSUVの元祖というと1994年5月にデビューしたトヨタ 初代RAV4が挙げられるが、遅れて同年12月に登場したラシーンも同様の成り立ちを持ったモデルだった。
RAV4がカローラやセリカ系のプラットホームを流用していたが、日産 ラシーンはサニー、パルサー系のものを流用していた。
外装はBe-1やパオ、フィガロといったパイクカーでもおなじみの高田工業が担当。CMキャラクターにはドラえもんを起用し「新・ぼくたちのどこでもドア」というキャッチコピーで人気を博した。
モデル末期となる98年には2リッターエンジンを搭載し、オーバーフェンダーを備えて3ナンバーサイズとなったスポーティグレードの「FORZA」を追加。イメージの異なる丸目4灯フェイスを採用していたが、ベース車を上回る人気とはならず、2000年に生産を終了した。
決して不人気車種ではなかったものの、爆発的な人気車というわけでもなかったため、直接的な後継車種も存在しなかったが、現在も専門店があるなど根強い人気を誇っている。
スズキ X-90
ライトクロカンとしてスマッシュヒットを記録した初代エスクードをベースに、タルガトップを備えた2シーターのクーペ風ボディを架装したスズキ X-90。
1993年の東京モーターショーに展示され、反響が大きかったため市販化されたと言われるが、実際は海外でのモーターショーに展示した際の反響が大きかったためで、日本での販売はついで、という温度感だったようだ。
基本的なメカニズムはエスクードを踏襲するが、よりオンロード性能を重視したものとなっており、インテリアもより乗用車感の強いカラーが採用された。
エクステリアもエスクードとは異なり丸みを帯びたファニーなものとなっており、ドアミラーはユーノスロードスターのものが流用されている。
レア車や不人気車の話題となると高確率で登場するX-90は、日本国内では1500台にも満たない販売ではあったが、クロスオーバーSUVの新たな方向性を模索したモデルという点では評価したいモデルである。
まとめ
ということで、今回は平成時代に登場した一発屋をご紹介した。
中にはヒットとは言えない販売台数のモデルも存在するが、その強いインパクトは間違いなく一発の大きな花火を打ち上げたと言えるだろう。
また登場する時代さえ間違わなければ大ヒットしていたかもしれないものもあり、人気車種と一発屋は紙一重ということなのかもしれない。
[筆者:小鮒 康一]
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