タコメーターって何のためにあるの!? 今さら聞けない正しい使い方とは

タコメーターがついてない車が増えてきた!?

「弊社のお客様は、車種に関係なくクルマ好きが多い。そのためにタコメーター(エンジン回転計)は、大半の車種が装着しています。付けないと叱られるのです」とコメントしたのは、ホンダの開発者だ。

ホンダ車の場合、アクティトラック以外の全車にタコメーターが標準装着されている。軽商用車のN-VANにも付いている。

しかし一般的には、軽自動車やコンパクトカーの低価格グレードには、タコメーターを装着しないことが多い。例えばスズキ アルトなどには付いていない。

パッと見でややこしいのは、独立したタコメーターが装着されていなくても、各種の情報を表示できるディスプレイの項目にエンジン回転を含むタイプがあることだ。

スズキ アルトラパンであれば、瞬間/平均燃費などを示すマルチインフォメーションディスプレイの中にタコメーターの表示が設定されており、エンジン回転数は液晶デジタルパネルで示される。

>>フロントガラスへの投影や、カッコいいデジタル表示のタコメーターを画像で見る

今さら聞けない、タコメーターの役割

シフトアップのタイミングが図れる

さて、タコメーターを装着するメリットとは何だろう。最もポピュラーな使われ方は、マニュアルトランスミッション車やマニュアル操作の可能なAT車で、シフトアップのタイミングが分かることだ。

最高出力を6000回転で発揮するエンジンであれば、タコメーターの針が6000回転に達したところでシフトアップすると、効率の良い加速が行える。

AT車では不要?

前述のとおり、タコメーターはスポーツ走行の際に利用価値の高いメカニズムであるがゆえに、街中をAT車で走っている時に確認する機会は少ない。

高速道路のインターチェンジで走行車線に進入する時などにアクセルペダルをフルに踏み込んでも、AT車であればタコメーターをチェックする必要はない。Dレンジに入れておけば、エンジン回転が上限に達した段階で自動的にシフトアップするからだ。

マニュアル車でも不要!?

またマニュアルトランスミッション車でも、運転に慣れるとエンジン音などから回転数を把握できる。自分のクルマで峠道などを走る時、タコメーターを見ながらシフトレバーを操作することはほとんどない。

それに、運転中タコメーターを頻繁に見るのも危ない。視線をメーターに落とせば、目の焦点移動も伴うからだ。タコメーターはスピードメーターに比べると針の動きが大きいから、注視することになってしまう。

このように考えると、タコメーターは装着比率が高い割に、燃料計などに比べてチェックする頻度は低い。昔からスポーツカーの定番装備だったが、多分に雰囲気を演出する要素が強い。

緊急時に頼れる! ツウなら知っておきたい使い方

原因不明のエンジン不調に対処できる

実用性には欠け、なくてもいいと思われてしまうタコメーターだが、それでも役立つ時がある。それはエンジンやATの調子が悪くなった場合だ。燃料系統などのメカニズムが不調でエンジン回転が著しく低下した時など、タコメーターがあれば、原因は分からなくても運転状態は把握できる。

特に危険なのは、エンジンが停止した場合だ。パワーステアリングが作動せずに操舵力が極端に重くなったり、ブレーキの倍力装置が働かず制動性能が大幅に下がってしまう。そんな時にタコメーターが付いていないと、タイヤの走行音などもあるため、エンジンが停止したことも即座には分かりにくい。しかしタコメーターが装着されていれば、「クルマの調子がヘンだぞ」と思った時にチェックして、エンジン停止が分かるのだ。

タコメーターはクルマの状態を知る手がかり

エンジン停止となれば緊急事態だから、ハザードランプを点滅させながらアクセルペダルを戻してエンジンブレーキで減速を行い、必要に応じてフットブレーキも使う。ブースト圧が残っている範囲で倍力装置が作動する。

パーキングブレーキの併用も効果的だ。電動式の場合、パーキングブレーキスイッチの長押し(あるいは長引き)で緊急制動が行える。ただし緊急用の急ブレーキになることがあるので注意したい。取り扱い説明書を読んで、緊急時のパーキングブレーキの使い方を確認しておきたい。

このようにタコメーターは、通常の走行でチェックする頻度が少なくても、エンジン回転と車両の状態を知るための大切な手段にはなり得る。

[筆者:渡辺 陽一郎]

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

監修トクダ トオル (MOTA編集長)

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