高級ミニバンをトラック化、デ・トマソ・パンテーラを国産車で再現....自由すぎるカスタムが話題の“NATS”とは【プレイバック】
- 筆者: オートックワン 編集部
学生主体でナナメ上の発想のカスタムを施す、それがNATS!
東京オートサロンの会場に足を運んだことのある方であれば、NATS(日本自動車大学校)の名前を聞いたことがあるかもしれません。
NATSは毎年、学生主導でユニークなカスタムカーを作り上げ、東京オートサロンに出展する整備士養成学校です。正統派でスポーティ路線やラグジュアリー路線を狙うのではなく「顔面スワップで違う車に見せる」「普通その車に施さないような路線のカスタムを敢えてやる」というのが彼らの持ち味。
そこで今回は、NATSが過去に生み出した独特のカスタムカーをご紹介します。
デ・トマソ・パンテーラを完全再現! ベース車は?
2017年の東京オートサロンに登場したのが写真の「MRP」。赤×黒で塗り分けられたボディに白文字のデカール、MRらしいプロポーションに大げさなオーバーフェンダーは、まさしく名車「デ・トマソ・パンテーラ」のそれ。
もちろん本物のデ・トマソ・パンテーラなわけもなく、実際にはある日本車がベースになっています。読者の皆さんは判別できるでしょうか。「MRP」という車名が大きなヒントになっています。
高級ミニバンへのアンチテーゼ!? 予想外すぎるカスタムに走った2台
2018年の東京オートサロンに登場したのは、ピックアップ化&オフロード系カスタムが施されたトヨタ ヴェルファイア(左写真)と、街道レーサー風のカスタムを施された日産 エルグランド(右写真)。両者とも、本来なら(?)光り物パーツや大径ホイールでドレスアップ路線に進みそうな高級ミニバンですが、それらを敢えてオフロード&街道レーサー路線に仕立てたのはNATSならではの発想と言えます。
ところがこの2台、ネタで終わりというわけでなく、かなり凝って作られているのです。「ヴェルファイア ピックアップ」は2名乗車でなく、後部座席を残したエクストラキャブ仕様となっており、もちろんその荷台周りの処理は手作り。さらにオフロード感を強調するため、ランドクルーザー80系のオーバーフェンダーも流用しています。
一方のエルグランド改め「ブギ☆グランド」も、Y33型セドリック/グロリア グランツーリスモ系のパーツを流用して丸目4灯を再現。さらにテールランプには2代目センチュリーのものを流用するなど、当時物のパーツを巧く活用しています。更に左側スライドドアをスムージングして、乗り降りしやすいように助手席を撤去するという徹底ぶり。細部までこだわり抜いた、学生の皆さんの情熱を感じさせます。
軽ワンボックスがヴェルファイア化&謎のマッスルカーが登場
2016年の東京オートサロンに登場したのは、ダイハツ ハイゼットカーゴをトヨタ ヴェルファイア風にカスタムした「キャンプファイアー」(左写真)と、謎のマッスルカー「UMCロードランナー」。
キャンプファイアーは、見て分かる通りヴェルファイアの顔面スワップを敢行しています。が、全幅の異なる軽自動車への顔面スワップは非常に困難。にも関わらず違和感を感じさせない加工には、同校の高い技術力を感じさせます。更に顔面だけに飽き足らず、リヤにはヴェルファイアのテールランプを移植したお揃いのトレーラーをセッティング。ちなみにこの中は完全な“和室仕様”になっています。
一方のUMCロードランナーは、その名の通りプリムス ロードランナーを思わせるフロントフェイスが印象的。前後のフェンダーや横長のテールランプも合わせて「こんなマッスルカーありそう!」と思わせる一台です。さらに貼られているステッカーもPepsiやBFグッドリッチを思わせる完全オリジナルのもの。このあたりにも遊び心が感じられます。
ちなみにこのUMCロードランナーのベース車、オープンカーなのでマツダ ロードスターと予想したところ、見事にハズレ。町でも頻繁に目にするあの車がベースになっていました。その正体は是非、元記事でチェックしてみてください。
>>【当時の記事】軽ワンボックスがヴェルファイアに!? 卒業制作のカスタムカーがユニークな日本自動車大学校
【毎週水曜日・日曜日は、オートックワンの誇る記事アーカイブから気になる情報をピックアップする連載「プレイバック」をお届け!来週もお楽しみに】
[筆者:オートックワン編集部]
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