最高速480キロ超!?トルネード級の超速ロードカー「ヘネシー・ヴェノムF5」世界初公開【SEMAショー2017】

世界最速ロードカー「ヘネシーヴェノムF5」SEMA2017で初お披露目

世界最速のロードカー「ヘネシーヴェノムF5」は、開発に関わったシェル、ペンゾイル、ヘネシーの3社の共同出展という形で、SEMA2017にてお披露目された。

出展ブースはシェル・パイオニアリング・パフォーマンスエリアの一角で、ヴェノムF5の前にはSEMAが開催されていた4日間、人波が途絶えることはなかった。

車名のF5とはトルネード(竜巻)の強さを表すもので、F5等級とは最高、最強のランクだそう。

藤田スケール(竜巻の規模を表す数値として国際的に用いられている基準)によると、F5の風速は約420~512km/hに達するという。

そう!まさに、ヴェノムF5の最高速度とほぼ同レベルなのだ。

>>ヘネシー ヴェノムF5ってどんなクルマ!?【画像10枚】

ヘネシー・ヴェノムとはどんな車?

ヘネシー・ヴェノムF5はテキサス州に本社を置く、ヘネシーパフォーマンス社によって作られた究極のロードカーである。

ご存知の方も多いと思うが、ヴェノムF5の前継モデルは2012年に同社が世に送り出した「ヘネシー・ヴェノムGT」だ。

ヴェノムGTはロータス製シャシーにシボレー・コルベットZR-1エンジンを搭載し、これまで12台が生産され現在は生産終了となっている。

2012年には0-300km/h加速 13.63秒というすさまじい加速記録をたたき出しており、2シーター量産車世界最高速記録としてギネスに認定された経緯を持つ。

また、諸事情により公式認定とはならなかったものの、2014年2月14日、ケネディ宇宙センターにあるNASAシャトル着陸路において、最高速度となる435.31km/hを記録している。

この速度記録はブガッティ・ヴェイロン スーパースポーツがそれまで持っていた2シーター量産車の最高速度ギネス記録「431.072km/h」を事実上上回っていることにも要注目だ。

ヴェノムGTの生産終了と共に、ヘネシー社のオーナーであるジョン・ヘネシー氏は「ヴェノムGTを上回るさらに速い車を世に送り出す」ことを宣言していた。その世界最速の車を発表する場として選ばれたのがSEM2017の会場だったというわけだ。

ヴェノム F5のスペックは?

SEMAショウ会場でワールドプレミアとなったヴェノムF5だが、その際スペックも同時に公表された。

前継のヴェノムGTとの最大の違いは、GTがロータス製シャシー+GM製エンジンであったのに対し、F5はヘネシー社が自社開発した完全オリジナルのシャシーを採用したということ。全身にカーボンファイバー素材を多用し1338kgという超軽量ボディを実現している。

【ヴェノム F5 車両概要】

搭載エンジン:新開発7.4リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジン

空気抵抗係数:Cd値0.33

最大出力:1600hp以上

トランスミッション:パドルシフト付き7速シングルクラッチ

車両重量:1338kg

加速性能:0~300km/h 10秒以下

急加速~急制動:0~400~0km/h 30秒以内

最高速:301mph(約483km/h)

価格:24台生産 160万ドル(約1億8230万円)

使用ガソリン:Shell V-Power NiTRO + Premium

使用オイル:Pennzoil

ヘネシーヴェノムF5の価格は意外とリーズナブル?

果たして世界最高速が約束されたヴェノムF5はいくらするのか気になるところだ。

2億?3億?なんたって世界最速である。

このレベルの車を買う人にはきっと2億も3億も変わらないんだろう。と思ったら、実はヴェノムF5の価格は意外にもリーズナブル?で160万ドル(約1億8400万円)だそう。

かつてのライバルであるブガッティイ・ヴェイロンが2億8000万円台で販売されていたことを考えると、なかなか良心的な価格設定ともいえる。

それにしても最高速483km/hなんてホントに出るの?

これはヘネシー社も公表していることだが、ワールドプレミア時に発表された最高速300mph(483km/h)というのは、実際は理論値である。

なぜ理論値なのか?最大の理由はタイヤにある。その速度に耐えられるタイヤがまだこの世には存在しないのだ。

SEMAショウに出品されたヴェノムF5はミシュランのパイロットスポーツ4S(前265/35 ZR19、後345/30 ZR20)を履いている。このタイヤの耐速度は確かに「300km/h以上」だが、さすがに480km/hまでは想定していない…。

ヘネシー社はミシュランをはじめ、複数のタイヤメーカーと最高速度480km/hに対応したタイヤについて協議中らしい。

ヴェノムF5の量産(といっても24台だが)が始まる2019年までには対応できるタイヤも決まる予定だ。

ヘネシーヴェノムがギネス世界記録に認定され、堂々と世界最速2シーター車を名乗れる日もそう遠くはないだろう。

[レポート:加藤久美子]

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加藤 久美子
筆者加藤 久美子

山口県下関市生まれ 自動車生活ジャーナリスト 大学時代は神奈川トヨタのディーラーで納車引き取りのバイトに明け暮れ、卒業後は日刊自動車新聞社に入社。出版局にて自動車年鑑、輸入車ガイドブック、整備戦略などの編集に携わる。95年よりフリー。2000年に第一子出産後、チャイルドシート指導員資格を取得し、チャイルドシートに関わる正しい情報を発信し続けている。 得意なテーマはオリジナリティのある自動車生活系全般で海外(とくにアメリカと中国)ネタも取材経験豊富。愛車は22年間&26万km超の916アルファスパイダー。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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