高速道路の逆走車や歩行者の立ち入りが減らない理由は?(1/2)
- 筆者: 清水 草一
逆走車事故が減らない理由は高齢ドライバーの増加
モータージャーナリストでもあり、高速道路研究家でもある清水草一氏が高速道路に対する疑問にズバリ回答。編集部が皆さんを代表して質問をぶつけます!
■今回は高速道路の逆走&立ち入りについて聞きました!
(編集部 = 編 / 清水草一 = 草)
編)未だに逆走車の事故のニュースをよく目にしますが、大きな原因はなんだと思います か?
草)高齢化の進行による、高齢ドライバーの増加だろう。
編)いわゆる認知症のドライバーということですね。
草)いや、高速道路会社6社による昨年度の集計では、認知症の疑いのあるドライバーの割合は9%だそうだ。認知症か否かというのにそれほど明確な基準があるわけじゃないから、この数字も明確ではないけれど、逆走事案の大部分が認知症というわけでは決してない。ただ、65歳以上の高齢者によるものが69%と大部分を占めているのは確かだ。高齢化の進行で高齢ドライバーが年々増えているんだから、放っておけば逆走事案も年々増えると考えられる。
編)実際、増えてるんですか。
草)ここ数年は年間約200件で横這いと言っていい。高速道路会社も逆走防止の対策を打っているし、ニュース等で話題になることによるPR効果もあるかもしれない。それでも横這いというのは、高齢ドライバーの増加が防止対策と拮抗しているということじゃないだろうか。
防止対策を打ちまくって増加を抑えるのが精一杯
編)PRしてもダメなんですかね。
草)なにをやっても効果が薄い層はいると思うよ。いい例が特殊詐欺だ。あれだけ盛んに「オレオレ詐欺に遭わないように」ってPRしまくってても、被害は増え続けてるだろう?
編)オレオレ詐欺の被害も増えてるんでしたっけ?
草)被害額で言うと昨年度は過去最高だ。件数は平成20年をピークに減ったんだけど、1件あたりの被害額が増えてしまっている。防止対策で件数は減った分、騙せる人から徹底的にむしり取ろうという傾向が強まっているのかな。
編)うーん、逆走にちょっと似ている部分があるかもしれませんね。
草)ガンガンPRしてて、本人もそれを見ていても、いざ電話がかかってくると騙されてしまう。逆走事案もそれに近いんじゃないだろうか。頭の隅にはあっても、いざ目的地を通り過ぎたことに気付いた途端、頭が真っ白になってインターチェンジやJCTの中でUターンしてしまう。インター等でUターンしてそのまま本線を逆走するというケースが全体の約半分で一番多い。ただ、4分の1は本線上でUターンしてしまっている。そういう場合、本人は後で「高速道路だと思わなかった」と言うケースが多いよね。高速道路であることもわからなくなってしまっていては、逆走防止対策には限界があると言わざるを得ない。
編)じゃ、逆走は減らせないんでしょうか。
草)なんとか減らしたいけれど、現実には防止対策を打ちまくってなんとか増加を抑える、というのが精一杯かもしれない。特殊詐欺被害を見ていると。
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