三菱ふそう「スーパーグレート」トラクター試乗&解説|21年ぶりのフルモデルチェンジ、先進の安全機能やスムーズさを体感(2/4)

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キャブのカラーは365色!メーカークオリティの塗装で納車

また「キャブ塗装の内製化」と「設定色365色」の発表も大きなトピックといえよう。トラックではメーカーで塗る標準塗装は基本的に白や銀などで、各運送会社が塗っているさまざまなオリジナルカラーは、工場出荷後の納車前に、塗装が出来る整備工場や架装メーカーで行っている(カラーフィルムで施工することも多い)。

そのため納車前の工程が追加になり納期が伸びてしまうのだ。でもキャブの白や銀などのカラーをメーカーの工場で塗って出荷すれば、別途塗装する手間が省けて納期がグッと短くなる。コストも最大で17.5万円削減が可能になるという。

その他のメリットとして、メーカーが行うしっかりとしたライン/焼き付け塗装によって塗装品質や耐久性も格段に向上。従来の別途塗装ももちろん仕上がりはとても美しいのだが、メーカーによる塗装はそれのさらに上を行く深みや色ツヤがあるように感じられた。

前述のようにトラックは「オールペン」しないで外側だけをオリジナルカラーに塗るため、ドアを開けると白いまま、ということが多い。ところが取材したスーパーグレートのトラクターでは、ドアを開けたとき内側が「外と同じ色」でびっくり。トラックでは珍しいことなので、とても新鮮に感じられた。

まとまった台数になれば各企業のCIに沿ったオリジナルカラーや塗り分けなどにも対応可能で、著名な運送会社のカラーは365色にすでに含まれているとのことだ。

カプラ取り付けも内製化して納期を短縮。タイヤ空気圧監視装置も装備

トラクターは「カプラ(連結器)」を介してトレーラーに連結している。これまで三菱ふそうではカプラは別途工場出荷後の架装だったが、新型スーパーグレートではカプラを純正化・メーカーオプション化して内製で取り付けて納車することで納期の短縮を可能としている。

用意された純正カプラは、ヨースト(ドイツ)、ソーシン(埼玉県入間市)の2メーカーで、三菱ふそうによればほとんどの国内ニーズに対応出来るのでは、という。また、特殊なカプラやユーザーのカスタマイズに対応し、これまで通りカプラなしでの納車も可能となっている。

純正カプラ装着車にはオプションでキャビン後部にトレーラーの連結状態を確認出来るバックカメラも装備が可能だ(「プレミアム」は標準装備)。連結時の後方確認やカプラ高さの確認にも役立つ。バックカメラは使用しない時は格納されており、画像はメーター内のマルチファンクションディスプレイに表示される。

その他、トラクター発表で追加された新装備では、タイヤ空気圧監視システム「TPMS」や流体式リターダーのオプション装着があげられる。TPMSは文字通りタイヤ空気圧のほかタイヤ温度もモニターしてトラブルを事前に検知することで、安全運行に寄与する。新型の流体式リターダーは従来型に比べて重量が23kg軽量化して67kgに、価格も7割削減。安価でも制動効果が高いと説明された。

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遠藤 イヅル
筆者遠藤 イヅル

1971年生まれ。カーデザイン専門学校を卒業後、メーカー系レース部門にデザイナーとして在籍。その後会社員デザイナーとして働き、イラストレーター/ライターへ。とくに、本国では売れたのに日本ではほとんど見ることの出来ない実用車に興奮する。20年で所有した17台のうち、フランス車は11台。おふらんすかぶれ。おまけにディープな鉄ちゃん。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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