ルノー 新型 ルーテシア R.S.(ルノースポール) 試乗レポート／今井優杏(1/4)

これまでのルノー・スポールの印象をガラッと覆す総合力の高さに驚く

新型ルーテシアの発売からそれほど待たずして、来る11月14日(木)から新型ルノー ルーテシア ルノー・スポール(以下ルーテシアR.S.)が発売されることが発表された。

･･･が、突然ですが、ルノーという会社にあなたはどんな印象を持っていますでしょうか。

そりゃあまあよっぽどのクルマ音痴じゃなければ誰もが知ってるフランスあたりの自動車メーカー、だけど最近はなんとなくけったいなクルマばっかり出してたあの会社でしょ、というのがざっくばらんな近年ルノー(市販車部門)へのイメージだと思うのだけど如何でしょうか(忌憚のなさすぎる意見ですみません)。

もしくは熱烈なモータースポーツファンであれば、やはり印象はセバスチャン・ベッテルの活躍が目覚ましすぎるF1あたりに集中するのかもしれないけれど、実際、市販自動車の観点からいえば、ここのところのルノーはわざわざ『え、そのクルマ私ら業界寄りの人間からしたらめっちゃカッコエエけど、決して一般ウケしなさそう……』なんて心配になっちゃうほどニッチ市場へ向けたモデルラインナップ構成を行っていた感じ(例えば、ゴルディーニをゴリ推し！とか)。

だいいち、実際にクルマを選んでいる肝心なルノーユーザー側さえも『へえ自分ルノー乗ってるんや～ふ～ん』みたいなある種のクルマヲタからの羨望の眼差しを、どうにも歓迎する向きはあったと思う。

だから新型ルーテシアR.S.に乗ったこれまでのヲタなルノーファン、もしくは3ドアMTモデルしか認めない！なんていうコアなルノー・スポールファンからは、もしかしたら『こんなのルノー･スポールじゃない！』なんて不名誉なブーイングも噴出するかもしれない。

なんでかっていうと、ルーテシアR.S.はこれまでのルノー・スポールの印象をガラッと覆すほどに街乗り性能にも優れた、とにかくとても総合力の高いクルマになっていたからだ。

[次ページへ続く]